ジョー・パスおじさんのソロジャズギターが人気だったのは市場が成熟していた時代ならでは。
僕、ジャズギタリストの中ではジョーパスおじさんが一番好きです。
ジョーパスおじさんってなんだかイタリアの靴職人とか、ピザ焼き職人、もしくはブルボンのチョコあ〜んぱんのキャラクターのおじさんみたいで憎めない感じでほっこりしませんか?
そんなジョーパスおじさんは、それはそれは凄まじい超絶技巧を駆使したフレーズをサラッと弾いちゃうスーパーギタリストであり、数々の名演を残しておられます。
中でも僕が特に好きなのは、Virtuosoを始めとするソロギタースタイルです。
僕はもうかれこれ18年くらいフルーティストの妻とデュオで演奏しているので、リズムもベースもコードワークも全てギター1本で表現する演奏をして来ました。なので逆にコンボの中での短音ソロフレーズはそんなに興味がありません。と言うか披露する機会がありません。
そんな僕の好みにジョーパスおじさんのソロギターのスタイルや、エラ・フィッツジェラルドとのデュオでの伴奏はとてもしっくり来ます。
しかしアレですよね、今改めてVirtuosoを聴いてみると、コレ、多分今の時代にこの音圧のギター1本だけの音楽って、ごく普通の一般の方にはまず受け入れてもらえないだろうなぁ。と思います。ジョーパスおじさんがブラットピットさんみたいなルックスだったならともかく。
そう考えると、Virtuosoは僕と同い年のちょうど50年前にリリースされたアルバムですが、当時のアメリカのジャズシーンはなんと成熟したマーケットだったのだろうと思わずにはいられません。
古き良き時代ですね。
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