バッハ・コレギウム・ジャパン 第164回定期演奏会≪バッハからメンデルスゾーン・バルトルディへ≫
#BCJ の定演、今回は #宗教改革記念日 の音楽で、初の #メンデルスゾーン です。
開演前に #鈴木雅明 によるトークがありました。宗教改革記念日の由来や、それがハロウィーンと同日である理由、メンデルスゾーン作品が被って来た歴史など、興味が尽きません。
前半は、J.S.バッハ: カンタータ第80番≪我らが神こそ堅き砦≫BWV80(1724年?)で、堂々たるコラール・カンタータです。トランペット3本とティンパニを長男W.F.バッハが追加した版ですが、それらが欠落している終曲は鈴木雅明が追加したそう。第7曲の二重唱アリアでは、ヴァイオリンに加えてオーボエ・ダ・カッチャのオブリガート独奏が加わるのが珍しいです。
後半は、フェーリクス・メンデルスゾーン・バルトルディ: ≪賛歌≫聖書の言葉に基づく交響曲カンタータ作品52(1840年)。声楽と器楽の総勢74名と、BCJとしては異例中の異例の大人数で、そこから生み出される音量はかなりのもの。しかも、ほぼ常にパワー全開気味の音楽なので、迫力は凄かったです。
曲は全10曲から構成されていますが、第1曲の異様に長いシンフォニアに続いて、ほぼ区切りなく各曲が連なるため、全体として長大な1曲のようでした。前半のバッハとは共通点を見出すのが困難な位に曲調が全く異なっていて、約100年間の音楽のスタイルの激変ぶりには驚かされます。今回は生で聴いていたので大いに楽しめましたが、音楽そのものとしては基本的に私はロマン派を苦手なことも再認識しました。
初登場のジョネ・マルティネス(ソプラノ)は、抑制の効いた澄んだ美声が素晴らしかったです。ベンヤミン・ブルンス(テノール)は、豊かな声量で風格を感じさせます。そして合唱も器楽も、大所帯なのに一体感のある、見事な演奏でした。
[2024/10/31 #演奏会 #バッハコレギウムジャパン #東京オペラシティ ]
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