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トルコ旅行(19) チャイとコーヒー

トルコを訪れる前、トルコと言えばトルココーヒーなのだと思い込んでいました。

しかし実際に訪れてみて分かったのは、トルコ人にとって圧倒的に主要な飲み物は、「チャイ」すなわち紅茶なのでした。チャイと言っても、インド料理店で出るミルクとスパイスで煮出した紅茶ではなく、透き通ったストレートティーです。現地ガイドさん曰く、トルコ人は暇さえあればチャイを飲んでいるとのこと。トルコは、紅茶の大消費国であると同時に、一大生産地でもあるそうです。

チャイの飲み方へのこだわりもかなりのもので、必ず薄いガラス製の小さなカップで飲みます。薄いガラス製なのは口当たりがよいためで、小さいカップなのは冷めない内に飲み切るためです。また、濃さの好みが各自で違うために、濃いめに淹れた紅茶を作っておいて、それをお湯で自分好みの濃さに薄めて飲むのです。これを実現するために、下段でお湯を沸かしつつ、その湯気で上段に置いた濃い紅茶のポットを温めておく、専用の機材が存在します。トルコ人の紅茶への情熱は半端でないです。

チャイは、旅行中に何度も飲みましたが、確かに飲みやすく美味しかったものの、正直に言って特別級の何かを感じられた訳でもありませんでした。これは私がまだ、自分にとって最適なチャイの飲み方を見出せていないせいです。

なお、レモンティーを頼むと、缶入り紅茶が出て来ます。あのチャイへのこだわりはどこへやら、なのです。

トルココーヒーは、深煎りのコーヒー豆を細かく挽いて粉にして、陶器の小さなカップに入れてお湯を注ぎ、粉が沈殿したら上澄みだけを飲むものです。トルコ人にとって、「コーヒー」と言えばこれを指しています。

トルココーヒーは、旅行中に一度だけ飲む機会がありましたが、慣れない私は、欲張って底の方まで飲もうとして粉をすすってしまい、口の中がザラザラになってしまいました。

一方、ドリップコーヒーすなわち粉を濾過したコーヒーは、一般的ではありません。あえてそれを指す時には、何と「ネスカフェ」と呼んでいました。実際にネスレのインスタントコーヒーを出していたのかどうかは分かりませんが、文化の違いとは面白いものです。

[2024/07/02 #トルコ #チャイ #トルココーヒー #çay #kahve ]

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