表彰制度の賞金120万円!? 社員100名を超えたベンチャー企業がノウハウ共有のカルチャーを作った話
今回は全社員フルリモートで働いている弊社が、昨年に表彰制度を作った経緯と作った結果、社内がどう変わったのか、をお伝えしたいと思います!
当社はフルリモートの会社なので「オンラインでどう盛り上げるか?」が懸念ではありましたが、背景をステージに統一させたりなどの工夫をして満足度の高いものを作ることができました。
マルゴト株式会社は、社員がちょうど100名になった時に表彰制度を導入しました。表彰制度を作った理由は、お客様の採用支援を成功させた社員のノウハウを全社員に共有してほしかったからです。
表彰制度を実施後、日常的にノウハウ共有の頻度がUPしたりなどの嬉しい効果がありましたので、今回の記事で「社内でもっとノウハウ共有を活発化させたい」と考える人事の方や経営者の方に参考になれば幸いです。
表彰制度を作ったキッカケ
表彰制度を作ったキッカケは、がんばっている社員にスポットライトを当てることで、組織全体のカルチャーを醸成したいと思ったからです。
社員が100名になる前に、各自の給与や昇給に関する評価制度はしっかり作ることができたのですが、一人一人のがんばったプロセスや成果を全社員に伝えられないのが課題でした。
例えば難しい採用プロジェクトを成功に導いた社員がいて、昇給で個別評価できたとしても、その人がどのように動いていたかのプロセスと学びが他の社員に伝えることができなかったんです。自社として、それがもったいないなと思っていました。
成功体験をうまくシェアすることで、全員の専門性をレベルアップしていけるものを作りたいと思い、表彰制度を作ることを決定しました。
当社はフルリモートの会社なので、オンラインで表彰式を実施しました。
評価指標は4つ
「MVU」「期待値超え」「自分ゴト」「共成長」
表彰制度というと「売上」で表彰されるケースがほとんどかもしれませんが、私たちは取引しているお客様にどれだけ価値を与えられたかが一番の評価ポイントになります。他の企業でいうと「カスタマーサクセス」チームの表彰制度になると思います。
マルゴト株式会社の人数構成(2023年3月28日現在)
社内表彰を「売上」だけで評価してしまうと、大きい案件を持っている企業をご支援している場合に有利だったりします。規模が小さくても採用を成功に導くことが目的のサービスなので、案件の金額に問わず、どれだけお客様に貢献できたかが評価ポイントです。
なので、
・どのように試行錯誤し採用を成功に導いたか。
・どのぐらいお客様に喜んでいただけたか。
という「お客様満足度」を第一において評価を考えました。「MVU」は、特に一番優秀だったユニット表彰。「期待値超え」「自分ゴト」「共成長」の3つは、行動指針に対する表彰になります。
MVU(1ユニットに賞金100万円)
「MVU」の「U」はユニットのことを指します。1つのユニットには、主に5−6人が所属しています。
・お客様の採用に対し、しっかりと成果を出せたユニットか
・全社に貢献できているユニットか
という主にこの2点で選出しています。
表彰されたユニットは、社内TOPのプロジェクト数を持ちながら、ネガティブ解約ゼロのユニットでした。当時、全社のテーマでもあった「売上拡大とクオリティの両立」を見事に体現できたユニットを選出しました。
期待値超え(2人受賞で賞金5万円ずつ)
「期待値ごえ」は、お客様の期待値を超えているかというところが評価ポイントです。お客様の支援で、大きな採用成果を出した案件を担当してる1チーム(リーダー1名、メンバー1名の計2名)が表彰される仕組みです。
表彰されたチームは、約2週間のリードタイム短縮や面接後の候補者情報の吸い上げにより、お客様の内定辞退率を28%→15%へ下げることに成功したチームでした。既存のやり方に捉われず、課題を解決する力がすごいと思い、選出しました。
自分ゴト(1人受賞で賞金5万円)
「自分ゴト」は、会社全体や業務全体を自分ゴトとして考え、自ら働けているかが評価ポイントです。
ここで表彰された人は、自分がつまずいた経験談をずっと新人の人に向けて発信した人でした。「これに何時間もかかっちゃってました」「ここがわからなかった」ということも、すべて赤裸々に公開し、自身がどのように業務を続けて成功していったのかをこと細かく発信していました。
自分の失敗体験をシェアするってすごく勇気のいることですし、それを新しく入社した人のために発信してる姿が素敵だと思い、選出しました。
共成長(1人受賞で賞金5万円)
「共成長」は、会社と共に成長していく気持ちで働けているかというところが評価ポイントです。
表彰された人は、ノウハウ投稿数が全社員の中でNo.1であり、さらに自ら全社に対しての勉強会を開催した人です。『教えてもらったことは「次の誰かに教えていくもの」』という考えが素敵だなと思い、選出しました。
表彰制度をやって変わった社内の変化
表彰制度をやってみて、僕的に一番感動したのは、MVUをもらったユニットを見てたマネージャーが泣きながらユニットに対して伝えたメッセージです。
その「本当に頑張ってきたよね」という言葉が、会社として一番盛り上がった瞬間で、いまでも目に焼きついています。
また、表彰された社員から「お客様の成功に繋がって、さらにそれが会社としても表彰されて嬉しいです」という声も聞けて、本当によかったです。
僕は社員の成果や頑張りをしっかり社員に還元してあげられる会社が、「いい会社」だと思っています。表彰制度を作ることで、少しだけでもそれが体現できたのかなと思います。
ノウハウ共有が活発化された
全社にノウハウが日常的に溜まり始めた
元々社員が20名くらいの時は半数以上の方が定期的にノウハウを共有してくれてたんですが、100名を超えてからシェアされる率が減ってしまっていました。今回の表彰制度をキッカケに、「全社行き」というスタンプが誕生しました。
これは、ユニット内で共有されたノウハウを「これは全社に共有するべき」ということを伝えるスタンプです。
これにより、各ユニット内で閉じこもっていたノウハウが全社員に共有されて、いまでは毎日のようにノウハウがアップされるようになりました。
まとめ
マルゴトのサービス内容は主にクライアントワークなので、社員のほとんどが普段は完全にお客様のことだけを見て仕事している黒子役なんです。
そんな仲間たちにスポットライトが当たる瞬間を作れたのは、みんなもすごく喜んでくれたし、会社としても大事だなって思いました。今後も社内の意見を聞きつつ、表彰制度も継続し進化させていきたいと考えています!
マルゴト社ではベンチャー企業の採用成功にフォーカスした組織を作り、サービスを運営しております。自社の採用を加速させたいという企業様はぜひお問い合わせください!
マルゴト株式会社 代表取締役 今 啓亮(@konkeisuke)
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