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10/31-11/2 世を捨てて、山籠り。

我が家のここ数年の恒例事業の時期がやってまいりました。
ハロウィーン連休を使っての2泊3日の山滞在。

山!愛!
スポーツ!愛!!
というタイプの家族ではないので、たいしたことはしないのですが、この時期はとにかくどんな山に行っても美しく、美味しく、歩くのも楽しいし、何より三者三様に9月から頑張ってきた心身を休めるタイミング。
とにかく人がいなそうな小さな山間の村に行き、その土地の美味しそうなレストラン(食堂的な)があるところを狙って2泊するという、食欲と紅葉の秋を楽しむ、私たちにしては珍しい、バカンスらしいバカンスなのです!

これまでは、イタリアのお腹、中部をまたぐアペンニーノ方面に行くことが多かったものの、今年は趣向を変えて、イタリア最大の湖、ガルダ湖方面へ。(370平方kmか〜、琵琶湖は670平方kmか〜)
しかもせっかくなので、よく行くVerona(湖東)やRovereto(湖北)界隈ではなく、あえてBrescia県下となる西側へ。

こんな行程ですが、ズームしてよく見ると
いい感じにスリル満点なカーブが続く

そもそも、宿からの予約確認メールでの道案内が面白く

カーナビを使うと、アスファルト舗装されていない道に案内されるので、あんまりオススメしません。
まずは、僕らの宿があるGargnanoという街の中心まで来てください。
そこまで来たら、「COSTA」という標識がありますから、それに従って、18kmくらい(約30分)道なりに走ってください。
全然着く気配がない…と不安になっても安心してください。(←矛盾!
アスファルトの道の最後が僕らの宿です。
ドキドキするけど、車窓からの景色は最高だから、楽しんで!

若干意訳しましたが割とこんな感じの…予約確認メール

というわけで、ハロウィーンイベント感満載の旅開始です。
娘の学校が終わり次第、マントバから脱出。
目的地はしっかりGargnanoに設定。
近いけれども滅多に来ないガルダ湖の湖畔ドライブ。
天気もよく、わ〜美しい〜!とテンションが上がる運転手&助手。

(↑観光用に作っているはずなのになぜ無音なのだ…)

Gabriele D'Annunzio が住んでいたというVittorialeの辺りを通り、うわー、イタリアンダンディズムの象徴のあのお方はここで暮らし、亡くなったのか、なんか納得… と思っているうちに、港のような光景へ。
そこは、Toscolano Maderno。
そして切り立つ崖の下の道路を進むうちに、目的地、Gargnanoへ到着。
COSTAの標識は無事に見つかり、早速急カーブ、で登っていく。

カーナビを使わないので、残り何kmか分からないトラップ…

何度、もう着いた?!と思ったことか…
これは、、おばちゃんといとこが一緒だったらもう3回は吐いてるね…いや、気絶だよね…とか冗談を言うしかない、カーブ連続の道を走り続け、間近でお牛様たちが現れてきたら、そこはもうすぐ目的地。

帰り道に遭遇した牛遊牧・誘導

おお!集落よ!

40人の村、この谷間全体で70人だとか

この集落の反対側には美しい教会もあり、11/1にはミサも行われていた。

墓所から撮った教会

無事に今回のお宿かつ食堂に到達!
(到着というより到達)

結構ガタガタ感ある外観

入ると、木こり風の風貌のお兄さんがバーカウンターで地元のおじさんと話し込んでおり、奥からお姉さんが出てきて、あ、部屋ね。案内するわね。と軽い感じで案内してくれる。どうやらこの建物ではないらしい!

ご近所です、徒歩1分

こんな路地を行った先、パンダン調で2部屋〜!と案内された良き感じのお家の2階部分。キッチンは無いけれども、テラスがあり、秋の味覚がぶら下がっている〜。ちょうど良いおやつ。

多分 Uva fragola(直訳:苺ぶどう)

そんな快適なお宿から見える光景に誘われ、早速周囲を散策。
ところどころ、地滑りとか土砂崩れが起きている地点もあり、ドキドキする…。

森の精に会えそうと思いきや
足元にはコロコロとした糞が…

しかし、気になるのはやはり食堂。
吸い寄せられるように…ちょっと軽く一杯いっちゃう?というダメ大人2名。この時点ではまだ17時半、恐るべしバカンス。

ハウスワイン(白)を1杯ずつもらって木こり兄さんと話していると、18時過ぎ頃から、だんだんと住民たちがやってくる。いつの間にか人がいっぱい。オーストリアでシュタイナー教育の幼稚園で働いていたが、定年してパートナーのオーストリア人の女性と移住してきたという男性を筆頭に、ちょっと変わった人たちもうまく居場所を見つけて仲良く暮らしている雰囲気。この住民グループがきさくに話しかけてくれ、気づけば、「恰幅の良いあっちのおじさんの奢りだよ!」と空いた私のグラスにも白ワインが注がれていく。自家製だというハムとサラミも出てくる。シンプルだけれど美味しい。

祭りの後(きっとほぼ毎晩だな)

この晩は、娘は鹿肉ソースのパスタ、私は青菜入りラビオリ。
ダリオ氏はブレシャの誇るIseo湖の方のレシピだという、牛肉煮込み。アンチョビとケイパーが入ってるんですと!
デザートのメリンガータとパンナコッタが絶品で感動醒めやらぬまま夢の世界へ。

朝ごはんもたっぷり。
オーダーでスクランブルか目玉焼きを作ってくれる他、ケーキも美味しい!
梨とチョコ入りのスポンジケーキ、普段甘いものを好まない娘が2日とも食べていて衝撃。

いや、そろそろ運動せよ→

悲しいかな、ずっと食べてるわけにもいかないので、さぁ山へ出発。
標識2番目のMonte Praaを目指すことに。
1時間って書いてあったけど、完全にそれ以上かかったね〜
お宿は約750mくらいの標高で、そこから確か標高1000mにちょっと足りないくらいの小山さんです。
途中経過は楽しい森の世界ですが、私は写真がうまく撮れないので飛ばし、山頂地点からの光景をお届けします〜

猫山の後ろに輝くガルダ湖!
次回は山小屋復活してるかな?
休憩中オフショット(笑)
キノコラブおじさん

さて、所詮私たちのハイキングは2時間程度なので、お昼ご飯にはまた食堂に戻って来れてしまった!シマッター!

湖の漁師さんから届くsardeとブロッコリー、
カリカリアーモンド

結局食べている。美味しい。どうしようもない。
ダリオ氏は夕ご飯を美味しく食べるため、ということでグリル・温野菜盛り合わせを頼んでいたが、それすらも美味しそうで羨ましい。

遅いお昼の後は、三者三様、好きなように午後を過ごし、いざ金曜日のピザ会へ!薪で焚くピザ窯から出てくる天然酵母ピザ!毎週金曜日はピザナイト!とのことで、19時前に食堂に着くと、この40人の集落のどこから?というくらい、テイクアウト受け取りのお客さんたちが、ひっきりなしにやってくる… そして、木こり兄さんが鬼のようにピザを焼いている…

待ってる間、そういえばこの辺のお勧めオリーブオイルは〜?と尋ねるとお姉さんが、これ、私たちがまぁ遊びで作ってるオイルで、モストも入ってるんだけど(濾過してないと言えば良いのか、濁っているけど私は好み)ちょうどしぼりたてだから試して〜とわざわざチビ缶を開けてくれる。
ふくよかで優しいお味〜!ピザにもかけちゃえー!

…。
いや〜美味しかった。(当然の如く写真は撮り忘れる)
グルテンアレルギーでピザが食べれないダリオ氏も、どうやら夏の繁忙期にはビール酵母のグルテンフリーピザが食べれるらしい!
この日は子ヤギローストでほっぺた落としていたけれども、前日のデザートが美味しすぎたそうで、セミフレッドまで頼んでいた…

美しき日々
たくさんあったベンチ…
(人口の割に多いベンチ)

素敵なバカンス、うちから100kmくらいだけれど、非日常を満喫。
そして、美味しいもの食べると、その後、自宅でも美味しいものを作るのに挑戦したくなるという好影響があり。翌朝は、残っていたパンでフレンチトースト、お昼は鯖缶とちりめんキャベツのニョッキなんていう、普段作らないものを作ってしまった。
バカンス・マジック!

MauraさんとGiacomoさん 素晴らしい滞在をありがとーう
私達が去った後、月曜日から1ヶ月休業!と言っていたけれど、楽しくインスピレーションに満ちた良い休暇が始まったことを祈るばかり!
また行くよー!

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