私の推進力で未来を切り開いていく
3月末、1年3か月お世話になった現場を離れました。
仕事の内容も楽しかったし、本当に周りの人に恵まれていたので、離れるかどうかギリギリまで悩みました。
でもやっぱり、同じ現場を続けるとなると業務内容は大きく変わらないわけだし、今後PMOとしてさらに深い知識や濃い経験を積みたいなら、新しいステージに進む必要がある、成長のためには変化と負荷が必要だと思い、離れる決意をしました。
離任の数か月前まではあまり実感が沸かないものの、残りの勤務日数が少なくなってくるほどに実感は恐ろしいほどまでに強くなっていきました。
「本当にあと数日したらここに通えなくなるのか。」
楽しくて笑っているときも、切なくて苦しい気持ちになってしまいます。
安心できる素材のお菓子で最後のご挨拶
1か月前からご挨拶用のお菓子に決めていた、上板橋の焼き菓子屋さん「OBA-YU」の原材料にこだわっている手作りの焼き菓子。
大切な人にお配りするお菓子は、安心できる素材が使われたものにしたい。
コロナの影響で、ほとんどの方に直接お渡しすることができなくなってしまったので、個包装の袋一つ一つにメッセージを書き、紙袋には選びやすいようにイラストを描きました。
手紙でいつまでも思い出を振り返ってほしい
特にお世話になった方々にはお手紙を。今までの思い出や感謝の言葉をつづりました。
職場が離れることで一番怖いことは、忘れられてしまうことだと思います。
楽しい思い出がいっぱいあったのに、記憶から消えてしまってなかったことになってしまうのは寂しい。
手紙として文字に残しておけば、取っておいてもらえる限りはきっと忘れないでいてもらえると思います。
周りのコミュニケーションに支えられていた
正直、私の仕事はチーム内にとじる業務ばかりで、チーム外の方とはあまり深く業務で関わることができませんでした。
なので、チーム外の方にまで離任の挨拶をするかどうか迷ってしまっていたのです。
お世話になったのだから少しでも挨拶しておくことは常識といわれてしまえばそうなのですが、特に語れることもないため躊躇していました。
そんなある日のこと、業務で段ボールが必要になったため、居室内にある段ボールを使ってもいいのかどうかおひとりにお聞きしたところ、ほとんどお話ししたことがないその周りの方々も会話に参加して教えてくださいました。中の一人はわざわざ立ち上がってまで。
プリンターのエラーに困っていたら、今まで話したこともない方が心配して声をかけてくださり、声をかけてくださった方が別の方を呼んで、みんなで一緒にエラーの解決方法を考えてくださいました。
会ったら「こにたーん!」と声をかけてくださったり、お菓子をおすそ分けしてくださったり、ランチに誘ってもらったり、一緒にお酒を飲んだり、業務で深く関わることができなくても、私は周りの方のさりげない親切や優しさ、丁寧さ、親しみを込めたコミュニケーションによって今日まで楽しく働けていたことを実感しました。
私の強みは「推進力」
最終日は毎日通勤で通った道もしばらく見ることができなくなるので思い出の道を写真に撮りながら最後の出勤をして、お一人お一人に具体的なエピソードを交えながら声をかけてご挨拶に行きました。
深く関わりが持てていなかったにもかかわらず、私の言葉を真剣に聴いてくださったり、最終日であることを驚いてくださったり、寂しいと言ってもらえたり、学生の卒業式の時からこういう別れの日はいつも涙を堪えることができません。
かけていただいた言葉の中でもいちばん嬉しかったのは、課長や同僚の方々から誰にでも物怖じせず意見を言うことができることや「推進力」について褒めてもらったことです。
私は自分が思ったことは言わない時が済まない、間違っている、進捗が見えないと思ったら我慢できない、このままでは本来の目的が達成できないと思えば上の立場の方にも意見を言ったり、止まっている仕事は問題なく進められるように自分から動いていきました。
思ったことを何でも言うことが必ずしも正しいとは限らない。
立場的に、タイミング的に黙っていた方が良かったこともあったかもしれない。
言っていること自体が間違っているとは思ってないけど、伝え方が良くなかったのかチームの雰囲気を壊すこともあり、私は自分の考えや行動に自信が持てなくなって「私は頭がおかしいんじゃないか」と悩むこともあり、後ろ向きな気持ちになっていました。
そんな中、前向きに仕事に取り組む姿勢、誰にでも自分の考えを伝える姿勢を認めていただき、私の推進力がパワーを生んでいたと言っていただけたことで、私の行動が全部間違っていたわけではないし、少しは自分のことを誇っていいと自信を持つことができました。
後ろ向きになりかけていましたが、前向きな姿勢を認めてもらっているのに自分で自分の強みをつぶすわけにはいきません。
また皆さんといっしょに働けるように
勤務ビルの裏側に咲く芝桜。寒い寒い冬から咲くのをずっと心待ちにしていましたが、離任までにたくさん咲いてくれました。
私のささやかな夢は、また前の現場の方々と一緒に働くことです。
もう少し一緒に働ければいいなとか、もっとやりきりたい仕事もあったのですが、今の私ではまだまだ力不足で、もっと自分自身を鍛えてから一緒に働きたいと思いました。
少しでも成長した自分でまた皆さんと働ける日が来るまで、私は一歩一歩少しずつ成長していきます。
昨今のこの状況なので、送別会という名の卒業式はありませんでしたが、状況が緩和したら開いてくださるとのことです。
このままお別れになってしまうより、また必ず会える日がある方が頑張れそう。
今はまたお会いする日に良い話ができるように、全力でこれからの仕事や勉強に力を入れていきます。