会社を辞めた理由?いや単なるきっかけだったかもしれない
20年もいた会社を辞めたのは、仕事を失くされたから。
私が責任者を務めていた部署のすべての仕事を社長が手放した。
理由は「値上げ交渉に失敗したから」
パートの人たちは全員契約解除。つまりクビ。
私と別の社員は異動命令が出た。
別社員の場合は、こちらへ異動してきて1年ほどだったから元の部署に戻る感じになった。
私の場合は、
「異動した場合、役職はなくなるのか?」
「役職がなくなるということは減給ということか?」
という疑問が真っ先に出てきた。
社長は「まあ、そういうことだよね」と目をそらしながら答える。
会社員なら異動や降格は仕方がないのかもしれないが、自分がミスをしたわけでも不利益を与えたわけでもないのだから納得がいかない。
そもそも、値上げ交渉に失敗したのは社長本人では?
クビを言い渡されたパートの人たちも納得がいかず、私に八つ当たりしてくる人もいた。
でも、考えてみたらこれは単なるきっかけに過ぎなかったと思う。
この社長に代替わりしてから徐々に狂い始めていたのだろう
そもそもこの会社は「女性はパートで十分」という、炎上間違いなしの考えを持っている会社だった。
先代社長からこちらの営業所を任されていた所長が、古株のパートのおばちゃん二人を準社員に、そして私を社員にあげた。
まだ所長も若かったので「何かあったら俺が責任取るから」と頼もしかった。
二代目社長はそんな所長が目障りだった。
そして、準社員のおばちゃん二人と私のことも目障りだった。
どうにか支配したいと考えたのだろう。
「今後の経営のために営業所を立て直す」
という名目で、社長が営業所勤務することになった。
(ちなみに本社と営業所2つばかりの小さな会社)
まず、目障りな4人のうち準社員のおばちゃん一人が仕事を減らされた。
残業や休出が多いことを理由に、他の人と業務を分割させられた。
次に新しくパート事務員を採用し、仕事を教えさせると、準社員おばちゃんには雑務程度の仕事しか残らなかった。
おばちゃんは会社を辞めた。
次にもう一人の準社員おばちゃん。
こちらは、先の準社員が辞めれば自動的に辞める方向になるだろうと読まれていて、その通りすぐに辞めていった。
所長の仕事は社長がほぼほぼ引継ぎ、所長という立場ではあるものの実質窓際社員のような扱いに。
そして最後が私だった
仕事を減らされるどころかすべて失わされたわけだが、思えばそれ以前にも社長からの嫌がらせみたいなものはあった気がする。
そのときは、自分にも悪い部分はあったし、社長とは気が合わないんだな…程度に受け取っていたが、こうして準社員のおばちゃんたちが辞めた時のことや所長の扱いを考えると、あれらは私に対する社長からの嫌がらせだったのかもしれないと思える。