【詩】春は気難しい
北国では遅い春
待ち焦がれた春
と言われるのに
やって来た春は
嬉しいはずの雪解けも
道路や歩道には水溜り
夜になれば凍りついて
滑って怖くて歩けないほど
暖かくなったと思ったら
雪が降ったり
風が強くて
土埃を吹き上げたり
なんだか
美しいと思える日が
少ないような
それでも
庭先で
福寿草の黄色の花を見ると
ほっとする
感情の振れ幅が大きいのが春
幾つもの顔を持っている
穏やかで優しくもあり
恋人にするには苦労しそう
春を飛ばして夏
という訳にはいかないので
どうしても
付き合わなければならない