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【詩】初めて思い付いた罠
それは他愛のないもの
箱を伏せて
棒で片側を浮き上がらせ
箱のところに餌を置く
例えばひまわりの種
棒には紐が付いていて
紐を引っ張れば
パタンと箱は
獲物の上に覆い被さる
エゾシマリスが好きだった
しましまが綺麗で愛らしかった
森の中を駆け回るその姿
木から木へ
枝から枝へ
思いのまま
その自由さに憧れていた
幼な心にも
とても捕まえられるとは
思えなかったから
初めて思い付いた罠は
実現することなく
エゾシマリスの愛らしさと
エゾシマリスの自由さは
北国の森の中に
子供たちはその姿に
好きになったり
憧れたり
大人になっても忘れない