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AIと独自の音声で対話する:カスタムボイスチャットボットの魅力と構築方法


1.はじめに

私たちの日常生活にAIが浸透する中、音声対話システムは特に注目を集めています。Siriや Google Assistant のような一般的な音声アシスタントは便利ですが、独自の音声を持つAIと対話できたら、さらに魅力的ではないでしょうか?

本記事では、AIと独自の音声で対話するシステムの構築方法を解説します。このシステムを使えば、好きなキャラクターの声でAIと会話したり、オリジナルの音声アシスタントを作ったりすることが可能になります。

2.システムの概要

このシステムは主に3つの要素で構成されています:

  1. 音声認識(Speech-to-Text)

  2. テキスト生成(Text-to-Text)

  3. 音声合成(Text-to-Speech)

これらの要素を組み合わせることで、ユーザーの音声入力をテキストに変換し、AIが適切な応答を生成し、その応答を独自の音声で出力するという流れを実現します。

使用する主要な技術は以下の通りです:

  • 音声認識:Whisper

  • テキスト生成:GPT-4

  • 音声合成:BERT-VITS2

それでは、各要素について詳しく見ていきましょう。

  1. 音声認識(Speech-to-Text)

音声認識には、OpenAIが開発したWhisperモデルを使用します。Whisperは高精度で多言語対応の音声認識モデルで、様々な環境下での音声入力に対応できます。

コード内では、次のように音声入力を処理しています:

def speech2audio(fs=16000, silence_threshold=0.5, min_duration=0.1, amplitude_threshold=0.025):
    # 音声入力の処理
    # ...

def audio2text(data, model):
    result = ""
    data = data.flatten().astype(np.float32)
    segments, _ = model.transcribe(data, beam_size=BEAM_SIZE)
    for segment in segments:
        result += segment.text
    return result

この部分では、ユーザーの音声入力をリアルタイムで取得し、Whisperモデルを使用してテキストに変換しています。

  1. テキスト生成(Text-to-Text)

テキスト生成には、OpenAIのGPT-4を使用しています。GPT-4は高度な自然言語処理能力を持ち、人間らしい対話を生成することができます。

def text2text2speech(user_prompt, cnt):
    messages = [
        {"role": "system", "content": sys_prompt},
        {"role": "user", "content": user_prompt}
    ]

    try:
        response = openai.ChatCompletion.create(
            model="gpt-4",
            messages=messages
        )
        generated_text = response['choices'][0]['message']['content']
        print("AI response:", generated_text)
        # ...
    except Exception as e:
        print(f"Error during OpenAI chat completion: {e}")

このコードでは、ユーザーの入力(`user_prompt`)をGPT-4に送信し、AIの応答を生成しています。システムプロンプト(`sys_prompt`)を使用することで、AIの応答スタイルや知識をカスタマイズすることができます。

  1. 音声合成(Text-to-Speech)

音声合成には、BERT-VITS2を使用しています。BERT-VITS2は高品質な音声合成が可能で、少量のデータでも独自の音声モデルを作成できる特徴があります。

model_TTS = TTSModel(
    model_path=assets_root / model_file,
    config_path=assets_root / config_file,
    style_vec_path=assets_root / style_file,
    device=DEVICE
)

# ...

sr, audio = model_TTS.infer(text=generated_text)
sd.play(audio, sr)
sd.wait()

このコードでは、事前に学習させた音声モデルを使用して、AIの応答テキストを音声に変換しています。

  1. システムの統合

これらの要素を統合することで、一連の対話システムが完成します。

def main():
    cnt = 0
    call_first_message()
    while True:
        audio_data = speech2audio()
        process_roleai(audio_data, model, cnt)
        cnt += 1

if __name__ == "__main__":
    main()

このメイン関数では、ユーザーの音声入力を受け取り、それをテキストに変換し、AIの応答を生成し、最後にその応答を音声で出力するという一連の流れを無限ループで実行しています。

3.カスタマイズの可能性

このシステムの魅力は、高度なカスタマイズが可能な点です。例えば:

  • 異なる音声モデルを使用することで、様々なキャラクターの声を再現できます。

  • システムプロンプトを変更することで、AIの性格や知識を調整できます。

  • 音声認識や合成のパラメータを調整することで、より自然な対話を実現できます。

4.まとめ

AIと独自の音声で対話するシステムは、技術の進歩によって現実のものとなりました。このようなシステムは、エンターテインメント、教育、カスタマーサービスなど、様々な分野での応用が期待されます。

自分だけの音声アシスタントを作ることで、AIとのコミュニケーションがより親密で楽しいものになるでしょう。今後、さらなる技術の発展により、より自然で柔軟な対話システムが実現されることが期待されます。

ぜひ、このシステムを基に、独自のAI音声対話システムを作ってみてください。

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