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改めて本とブログの違いを考える

本とブログ。
今私は両方関わっている。
このブログに関しては、毎日投稿がもうそろそろ2年になる。そして、今年は書籍を何冊か出版する予定で、すでに1冊目は来月発刊する。
これからも2か月に1冊ぐらいのペースで発刊しようと思っている。

本とブログは基本的に性質の違うものである。
ブログは多様で自由に実に多くの人が発信している。プロの書き手もいれば政治家もいる。もちろん、最近では、一般の生活者も沢山の人がブログで情報発信している。
SNSの隆盛と相まって、ブログを巧みに活用した個人も多くいる。

本は、私が処女作を出した2001年から、その後設立したカナリアコミュニケーションズという出版会社運営を通して、多くの著者にも関わってきたし、表現のお手伝いをしてきた。私自身も約20冊の本を出版したが、本と言うのは、今でも作品としても商品としても仕上げるのはハードルが高い。

両者を単純に比較してみる。
日常生活の延長線上で、気ままに書けるのがブログ。一方、書籍は本腰を入れて、数か月かけて創り上げることから考えてもプロの領域だ。
どこかの出版会社でISBNコードを取得して一人前の本になる。ということは、出版会社が企画として採用してくけなければ始まらない。

もちろん、自費出版という仕組みもあるが、幾ら制作費用が著者負担だとしても、中身の質は問われる。
なんでも自由に本に出来る訳ではない。当然、公序良俗に反することはできない。ブログもそうだが、仮に反していても、特段何か法的な問題になる訳ではない。出版は、出版さし止めなどの大ごとになる。

まあ、書き出したらきりがないが、本はプロが関わって創るもの、ブログはプロも混ざってはいるが、基本的には一般の人が自由に発信できるものである。

冒頭で書いたように、この20年間、私は本を平均すると1年に一冊のペースで発刊、ブログ(昔、コラムやメルマガと言われることが多かったことも含めて)は、時々、必要と思う時に書いてきた。
それが一昨年の6月から、ブログの毎日投稿を始めたことによって、書くことに対する習慣化ができつつある。それと並行して今年は本を少しハイペースで出版しようとしている。

そんな中で、改めて本とブログの違いを考えてみた。
本につきものの推敲(すいこう)。
ブログで推敲をするかというのが最初に浮かぶ。
本を仕上げるための推敲、何度も何度も見直すと考えた方が分かりやすい。

私が平均的に今書いているブログは1500文字程度である。
本は、だいだい、7万文字から8万文字ぐらいだから、ブログの50回分ぐらいになる。
本を仕上げようと思えば、この文字数の文章の推敲を何度も繰り返さないといけない。
(ちなみに、話した内容をライターが本にする方法がある。これだと、一時間18,000文字になる。)
この感覚で、ブログを仕上げようと思うと、1500文字程度の推敲で、1時間以上かかることもある。元ブログを書くのには15分程度だが、推敲はやりだしたらきりがないわけである。

だから、最近は、私は、ブログに関しては誤字脱字、読み返しての言い回しの修正程度にとどめている。つまり、本の制作で言う推敲は行っていない。

話は変わるが、ブログをまとめて整理して編集して本にすることもできる。
私も1年前、一つ出してみたが、編集のプロに丸投げした。
ある意味、楽という事もあるが、出来上がったものを見て新鮮感は抜群だ。
本を書く時は、ふつうは、ブログを書く時のようにランダムには書かない。それをすると間違いなくまとまりがなく、重複だらけになる。
私の20年前の処女作はランダムに思いついたことから書き出したため、委託した出版会社の編集長からやり直しさせられた苦い経験がある。
本は、基本的には目次を固めるのが先だ。これさえできれば、書き始めはどこからでもよい。
最初から構成やシナリオを決めることが肝だ。

今、この本とブログを同時にしていて思うことがある。ブログ1500文字程度の塊を書くスキルが高まっていけば、自分で書くにしてもライターにゆだねるにしても、本を創るスキルが劇的に上がるのではないか。そんな期待もしながら、まだ、しばらくはブログを続けようと思う。

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以上