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創業者の本のプロデュースをしていて想うこと

創業者で本を発刊している人は、意外と少ない。

有名どころでは、松下幸之助や本田宗一郎、稲盛和夫といったところで、経営のバイブルともなっている。基本は、経営哲学や成功の秘訣と言ったところだ。なかなか、失敗談をまとめて語る本は少ない。

中小企業の創業者になると、本を出している方はもっと少なくなる。
私は、出版会社カナリアコミュニケーションズの運営を20年近く行ってきて、今思うことは、もっともっと、中小企業の創業者の本をプロデュースしたい。

とは言え、なかなか、現役の間は本を出すという事に躊躇される方が多い。
経営者たるもの、誰よりも謙虚でなければならない。人様に何か伝えるようなことはない。
引退してからだったら考えるけど。

こんな感じのお考えの方が多い。
私としては、現役の今だから、ぜひ、創業者に本を書いてほしいと思う。
理由は幾つかあるが、一つは、中小企業の創業者がもっと自ら情報発信することで、日本の中小企業のイメージが変わると思っている。

例えば、いまでも就職活動する学生の大半は大手志向である。あるいは、公務員志向である。中小企業に最初から関心を持っている学生はとても少ない。

今流行りのスタートアップとなると、学生人気は高いかもしれないが、この分類の会社は少数だし事業モデルも会社のあり方も特殊過ぎる。簡単に言えば、短時間にスケールアップ。

まあ、こういう会社も多様な中では存在する価値もあるかもしれないが、世界中、経済の基盤は、中小企業である。特に、私たちの生活に密接したサービスやものづくりは中小企業が主役だ。


もちろん、中小企業は、学生にとって、いわゆる待遇の面では劣る。しかし、一方で、小さくても世界に誇れるような企業も沢山ある。とくにこういう経営者に表現をしてもらいたいと思う。

もう一つは、日本の財産である中小企業の実像や現実を後世に残すことが大切だと思う。経済基盤のすそ野を支える中小企業には、技術、ノウハウなど宝の山である。日本の発展を支えてきた中小企業の経営資産の見える化をする一環である。

現実に、新興国の経営者は日本の中小企業と組みたい会社は沢山ある。
もちろん、彼らも大企業を目指しているかもしれないが、基本は中小企業目線であり、日本の中小企業の強みの秘訣やビジネスの仕組みから学びたいわけだ。

書籍製作で言えば、まずは日本語で作成して、それを英語などの多言語対応する。今の時代は、多言語化は時間と共に簡単になってくる。AIなどの恩恵の一つだ。

じつはこの半年、じっくり時間をかけて、一冊の本つくお手伝いさせていただいた。

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タイトルは“儲けるから儲かるへ”。
会宝産業(株)の創業者、近藤典彦会長の本である。
ご案内用の動画も作成した。

今後も多くの中小企業の創業者の本をプロデュースしていきたいと思う。

以上