対話と共感の心理学:自分自身と相手との間で理解を深める方法
私は、耳が聞こえない人が通う筑波技術大学の元学生で、現在は放送大学の学生である耳が聞こえない近藤 史一です。
対話の力とは何でしょうか? ここでは、対話とはどのようなものなのか、対話をすることでどのような効果があるのか、対話をするときにどのような心理が働くのか、対話に関する論文の紹介などを通して、対話の力について考えていきたいと思います。
自身のこと
私自身、聴覚障害を持っています。そのため、人と話すときには、自分の意見や考えを一方的に伝えることに一生懸命になりがちです。しかし、それだけでは相手とのコミュニケーションはうまくいきません。相手がどのような事情や感情を持っているのか、どのような価値観や思考を持っているのか、それらを理解しようとしなければ、相手は自分に反感を持ってしまうかもしれません。そこで、私は何か意見について話すときには、相手の事情も考えて、あくまでも主張ではなく対話を重視しています。
対話とは
対話とは、お互いの立場や意見の違いを理解し、そのずれをすり合わせることを目的に行うものです。対話には、自分の行動や発言の根源にある感情や考え方、価値観などについて掘り下げて語ることが求められます。それは、普段の生活では自分でもあまり意識することのないものを言語化し、相手の言葉と同じ地平に並べ、客観的に見てみること、つまり外在化することです。対話をすることで、自分の中にある固定観念や偏見、先入観などを見直すことができます。また、相手の中にある思いや悩み、願望などを知ることができます。そうすることで、お互いに尊重し合い、信頼し合い、協力し合うことができるようになります。
対話をする際の心理
対話をするときには、どのような心理が働くのでしょうか? 対話をするときには、自分の感情や考え方を相手に伝えるだけでなく、相手の感情や考え方を受け入れることが必要です。これは、共感と呼ばれる心理プロセスです。共感とは、相手の感情や考え方を自分のものとして理解し、それに対して適切な反応を示すことです。共感をすることで、相手は自分が理解されていると感じ、安心や信頼を感じます。また、自分も相手の感情や考え方を理解することで、自分の視野を広げたり、自分の感情や考え方を修正したりすることができます。共感をすることは、対話の質を高めるだけでなく、自分自身の成長にもつながります。
論文から分かること
対話に関する論文をいくつか紹介します。
まず、対話の効果については、対話が自己開示や自己理解、自己肯定感、自己効力感などの自己関連の要因に影響を与えることが示されています。また、対話が相手との関係性や信頼感、協調性、共感性などの対人関係の要因に影響を与えることも示されています。「2」
対話は、自分自身と相手との関係をより良くすることができると言えます。次に、対話の方法については、対話における質問の種類や回答の種類、話し手と聞き手の役割分担などが対話の質に影響を与えることが示されています。
対話においては、開かれた質問や探索的回答、双方向的な役割分担などが対話の質を高めることができると言えます。「3」
以上のように、対話とは、自分と相手との間に新しい意味や理解を創造することです。対話をすることで、自分自身や相手や社会に対する見方や考え方が変わることがあります。対話は、自分や相手や社会をより良くする力があると言えます。対話をするためには、自分の感情や考え方を言語化し、相手の感情や考え方を共感することが必要です。対話をするときには、自分の主観を持ち込みながらも、相手の主観を尊重し、対話の方法にも気を付けることが大切です。対話は、私たちの生活に欠かせないものです。これからも、対話の力をもっと活用していきたいと思います。
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