【現代短歌】スメルズ・ライク・ティーン・スピリット
革命を起こしてやると息巻いたダサい私はかっこよかった
朝明けのきりりと澄んだ聴覚にラジオ体操第一の声
口喧嘩最強トーナメント決勝観覧席で泣いた子の勝ち
押し寄せる波が返っていくたびに私の記憶を持ち去っていく
それぞれの愛の重さが計れたら小柄な私はヘビーウェイト級
君写す時に限って僕の瞳(め)は300万のライカに勝る
生き方の見本と思っていた人が死んでしまったから死のうかな
棄てられたわたしを優しく受け入れてくれる三角コーナーはどこ?
君の言う「永遠」ってやつが今ちょうど君の睫毛にとまっているよ
オアシスが復活するの、ほんとだよノエル・ギャラガーが教えてくれたの
わたしってほんとはもっとかわいいのもったいないからそばにいてよね
松島やああ松島や松島や3日も滞(い)たのに写真がないとは
太陽の匂いをたっぷり吸い込んだ白Tシャツを取り込むp.m.
社会人1年目の夏終わりゆく今年は蝉がおとなしかったな
あきる野の涼しき流れに飛び込んで今年1番の夏が飛び散る
健康体だからわたしの心にはふにょふにょ脂肪がついちゃって
必死になって蓄えたハートの栄養が無いまだ春は来ない
現実が現実なことに気を病んで飛べない鳥を2羽買いました
あの時の気持ちを脳の超深層から掘り出して復元したい
あるいは土砂降り、ファズギター、スメルズ・ライク・ティーン・スピリット