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こんばんは! 今は夜中の2時です。最近は、子供と一緒に寝て、夜中に起きてから仕事するのが効率がいいです。5時間睡眠はしているかな…。

今回は、現在コーチで伺っている水泳部の選手より乳酸についての質問があったため、まとめています。是非、ご参考にされてください。

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乳酸とは何なのか?

乳酸=疲労 というイメージがないでしょうか?

昔はそのようなイメージがありましたが、結論からいくと、

乳酸=エネルギー なのです。

簡単に説明していきます。

乳酸が多くなると筋肉内が酸性化してしまい筋肉の収縮が阻害されてしまいますか?

そもそも乳酸とは何なのか?

人がエネルギーを体内で作る時に源となるのは糖と脂肪です。

脂肪に比べれば糖は使いやすく、運動強度が上がると糖の利用は主体となります。

乳酸はこの糖を分解してエネルギーを作った時の産物になります。

また、乳酸は老廃物ではなく酸化基質になります。

(酸化基質=ATP(エネルギー)を作る為の代謝状態)

すなわり、乳酸はエネルギー源になります。

但し、乳酸ができる量は糖の量と比例しますので、糖が減れば乳酸もできにくくなります。

では、運動時に使われる糖についてですが、筋グリコーゲンといいます。

この、筋グリコーゲンを分解する事で乳酸ができ、この乳酸をエネルギーとしても使っているのです。

しかし、筋グリコーゲンが少なくなると乳酸も減り、乳酸産生が少なくなるため、疲労しやすい状態になります。

つまり、乳酸が溜まった=疲労 ではなく、

乳酸が減った=疲労という解釈の方が正しい。

更に乳酸が高まると、筋収縮を高めカリウムの漏れ出しによる筋収縮低下を防ぐ働き機能もある。

まとめると、

乳酸は、エネルギー源を供給し筋収縮の低下を防ぐような働きがあるという事。

但し、乳酸の産生ピークは糖の分解開始から10~20秒であり、高強度運動では、そこから徐々に乳酸の産生が減ってきます。分解としては糖を分解してエネルギーを作る代謝が早いのですが、無酸素代謝になるため、これ以上の連続した強度の運動になると、有酸素代謝で乳酸をミトコンドリアでのエネルギー代謝の方で、より一層エネルギーができるようになります。乳酸が出ることを続けているとミトコンドリアの利用も増えるため、ミトコンドリアが増えてきます。

つまり、乳酸を有酸素でミトコンドリアで代謝した方がエネルギーが多く作られます。なので、10~20秒では乳酸を使った無酸素でのエネルギー代謝で、それ以降は有酸素でミトコンドリアを使ったエネルギー代謝となると考えられます。

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ここまで読んで頂くと乳酸が悪者ではなく、エネルギーや筋肉の収縮に役立っている事がわかられたと思う。乳酸のトレーニングを強くする、耐乳酸トレーニングはあるが、これは適切な知識がないと、選手を壊してしまうため、気軽に行ってはならない。(オーバートレーニング症候群)きちんと、選手との説明・生理学的な知識・トレーニング計画・リカバリー計画をしないといけない。

ここでの乳酸については、乳酸が悪者ではないという事だけ思って頂けるとよいかと思われます。

記事に賛否両論あるかもしれませんが、多数の書籍を読んで総合的に書かせて頂いています。温かくご覧頂くと幸いです。

何かしらご質問等あればメッセージ下さい。

水泳選手の為になるブログより


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