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ビジネスにおける信頼残高もポートフォリオを組むべきか?という話

キャリアにおけるリスクを自分自身でコントロールするためにも、ビジネスにおける信頼残高を社内だけに貯めていくのではなく社外にも様々な形で信頼残高を貯めていく必要があるのではないか、またそのために自分の活動実績等をアウトプットしていく必要が今後求められるのではないかという話をできればと思います。

目の前の仕事に集中しようと決めた社会人1年目

社会人1年目の頃、勤務先の社長から会社勤めをしていると大きく3つ得るものがあると言われました。

・仕事における信頼の蓄積
・社内政治スキル
・ビジネススキル

この中でも、社内政治スキルは社内でしか活かせないが、ビジネススキルは社外でも通用するため、ビジネススキルを高めてどんな環境でも生きていけるビジネスパーソンになりなさいと言われたのです。

当時の僕は、なるほどビジネススキルを高めよう!!と思い、昼夜問わずセコセコ会社から決められた目標達成に向けて一生懸命仕事をしていました。おかげ様で一定の成果も出始め、入社当初と比較するとビジネススキルとやらが身についているように感じていました。

一生懸命仕事をしていくと社外の人脈も驚くように増えていき、次第にタイムライン上に様々な人の投稿が流れるようになっていきました。そして、投稿内容にある傾向が見えてきたのです。

・ニュースのシェア
・誕生日おめでとう
・ライフイベント系(卒業、結婚、出産、転勤異動、表彰など)
・宣伝、告知系
・ツイッター的な投稿(風刺、ポエム、暇投稿など)
・仕事に関する活動報告(XXXしました、XXXやってます、など)

概ね僕がいつも目にする投稿は以上の様な内容が大半だったかと思います。
元々知り合いに飲食店店長、役者、歌手などがいたため、よく宣伝告知系は目にしていたのですが、最近やけに「仕事に関する活動報告」(=以後「仕事報告」と略す)を目にすることが増えてきたのです。

そして、この「仕事報告」を投稿している人は概ねベンチャー企業勤務者かフリーランスの人でした。知人の中でも大手企業に所属している人はほとんど仕事に関する投稿はしていなかったのです。(ITへの興味関心の薄さ故かもしれませんが)

最初は、「この人達は承認欲求が強いのかな?」とも思っていましたが、次第に自分の中でその人達の情報量のウェイトが増えてきている事に気づきました。

なぜなら、少なくともこの「仕事報告」を通じて、僕はその人がどんな仕事をしていて誰と繋がり、どんな成果を出しているのかを知らず知らずのうちに認識している状態になっていたからです。

社内的信頼残高から社外的信頼残高へ

今後、安倍内閣が進めようとしている働き方改革でも言われているように、働き方の多様化が日本社会全般で広く進められていくことになります。具体的には、フリーランスなどの企業に属さない働き方や、副業やパラレルキャリアなど複数の企業やプロジェクトに関わる働き方などです。

こういった時代の変化により、私達ビジネスマン自身も、今後は仕事の受け方、依頼のもらい方に大きな変化が起きると予想できます。

具体的に言いますと、今までは定年退職まで一つの会社で働くことが当たり前でした。よって…

目の前の仕事を頑張る→ビジネススキルや社内政治力を高まる→成果が出る→社内での信頼残高が高まる→次の仕事に繋がる→仕事を通じてスキルや政治力の向上する→成果が出る→また社内の信頼残高が高まる…

というように、社内の信頼残高が高まることで社内の次の仕事(=チャンス)につながるというスパイラルがありました。

しかし、働き方が多様化する社会の中で、僕たち自身で働き方を選択していくためにも、この仕事における信頼残高を社内だけに留めるのではなく、社外にも広げ、社内以外からも仕事が集まるようなスパイラルを作っておく必要があると思われます。

つまり、社内的信頼を社外的信頼まで拡張し、社外から仕事が集まるような関係構築をする必要があるということです。

実際、僕が「仕事報告」の投稿を見て無意識的に彼らを評価していたように、
意識的にかどうかはわかりませんが、彼らは既に社外への信頼蓄積ができていたということになります。
(その投稿を見て僕自身が影響を与えられたことも多々ありました。)

株でポートフォリオという考え方がありますが、仕事においてもポートフォリオは組むべきでしょう。一般的に成果を出せる領域の幅を広げることがリスク分散つながるという話はよく聞きますが、仕事における信頼残高も貯め先を必ず分散させておくべきです。

信頼を何処か一箇所に蓄積するのではなく、幅広く信頼を蓄積していくことが、自分自身のキャリアのリスクコントロールにつながるのではないかと僕は考えています。

未来は不明確です。

ましてやベンチャー企業勤務者やフリーランスという立場はかなり仕事が流動的になりがちです。だからこそ、自分自身のキャリアを自らの手でしっかりとコントロールするためにも、ビジネスにおける信頼残高を社外まで拡張させることが大切になってくるのではないでしょうか。
リスクは常に自らでコントロールできるようにすべきだと考えます。

しかしまぁ働き方が多様になるとはいえ、
その多様な選択肢を選ばなければ今までどおりの働き方でも良いのかもしれないですね。笑

最後に、社外との信頼蓄積の方法ですが、まずは最初は何でも良いのでアウトプットしていきましょう!実績報告、ナレッジ共有、ブログでの発信など自らが培ってきたものを社外用に作り変えて発信していくだけでも、社外的な信頼はましていくのではないでしょうか。
※情報公開の限度だけお気をつけくださいね


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