とあるIT企業のハラスメント②~悪夢のはじまり~
冬も深まってきてコートをだした頃合い。
Xも会社に馴染み、違和感が無くなってきていた。
そんな中、雑談の中で急な話が。
X「起業を行おうと思う」
へぇ、そんなこと考えてるんだなぁ。
私「ほー、いいですねー」
X「教育系の事業を計画している、楽しいことをやるんだ」
私「楽しそうですねぇ」
X「楽しそうだろ?ちょっと俺の話聞いてみない?」
そんな発言を受け、この時点では相変わらず"いい人"の印象はあったので、
私「話ぐらいならいいですよ、出資とかはしませんよ(笑)」
X「違う違う、そういう話じゃないし、暇なときに手伝い程度で小銭稼ぎできるかもよ?」
私「はーい、話聞いてみてから判断しますね~」
そんな感じでその場は終わり、別途話の場を設けることになった。
が、今思えばここでキッパリと断っておけばよかった。
その後、事業内容を聞いた結果内容としては、
・新規で会社を作る予定
・最初はスモールスタートで
・社会人向けの教育の会社
・マインド系研修とIT系研修を準備したい
私は社会に出て15年、ずっとIT畑であったこともあり、ITの分野の部分についてお手伝いが出来て、少しぐらいお小遣いが貰えればという思いもあったが嫁も子供もいるので、
私「家族もいるので時間は限られますが、少しなら協力できると思いますよ」
そう答えた。
X「その答えを待っていた、まぁこの話なら乗るよね」
X「この話に乗れてラッキーだ」
X「実は他にも誘っているメンバーがいるんだ、近々紹介するよ」
X「これはデカい事業になると確信している」
X「まだ言えないが革新的なコンテンツをもう考えている」
まぁ教育系の事業なら知見がある人もメンバーで必要だろうし、
コンテンツの中身までちゃんと考えてるんだなぁと。
ある程度の安心感を受けつつ、後日そのメンバーを紹介してもらうことになる。
ただこのあたりから、若干のきな臭さ、
なんというかXの持つ"自信"が悪い方向に向いているような、
言うなればこれは"過信"気味じゃないかと思い始めていた。
表現が過大な割に、具体的な話・深い話になると、隠す・はぐらかすような素振りが見えてきていたのだ。
ただ初旬から疑って進むのも良くないなと思い、自身の中のまだ小さい燻りなので、もちろんXに伝えることもせず。暫くは流れを見守ろうと、そう決めて今後の動向を待つことにした。
後日
まず紹介されたメンバー。
それは私と同じ部門で働く後輩のB君だった。
正直な気持ち「えっ?」という感じであったが、
X曰く、
「最先端技術系もコンテンツとして考えているからマストな人材だよね」
とのことであった。
そう、B君は業務としては先端系の技術を調査・提供するような業務をしていた。
まぁまぁ、身のしれた中のいい人とならやりやすいし、これはこれでいいじゃん。むしろ好都合だと。
これで1人目のメンバーは判明した。
ただ他のメンバーは紹介されていない、なぜか隠したがることにも一抹の不安はあったものの、自分を納得させて、B君との会話を楽しんだ。
X「他には2人もう参加が決まっている」
他の2名はどんな感じの、
どういう業界の人なんだろうかと期待と不安を感じたままの12月半ば、
そして年末を迎えることとなった。
この時点でのXのイメージまとめ
・起業しようとしている
・なんか計画性があやふや
・隠し事を好む→"そのうちお楽しみに"という表現をよく使う
・自信過剰、過信気味
・自分のアピールが多い
・相手の話を聞かない