あなたの誠実さが 好きだ
とにかく 優しい
人にも 動物にも
ものを言わぬ金魚に
エサをあげてくれているのも
だいたいは君だ
うちの猫たちは 1匹はおっとりとして
それでいて芯が激強の女の子
もう1匹はとにかくやんちゃで 声も大きく
野性味がたっぷりな男の子
夫は、
「うちの姉弟とそっくりだな。」
と笑って言う
女の子の黒猫は
鳥と歌うのがだいすきだ
本当のところ どう思ってるかは
"猫のみぞ知る"
だけれど
窓辺に行って鳥と一緒に囀るように
細く高い声を小さく出して 鳥を見つめる
その様子がとても愛らしい
一方で 男の子のキジ猫は
虫取りの名人
こちらがビックリするような
高いジャンプで 獲物を捕らえる
いつかは ベランダで見つけた
真っ白で大きな蛾を 口に咥えて
唸り声をあげていた
顔面が モスラになってる
大丈夫 誰も取らないよ
夫と一緒に 苦笑いでため息をつく
なっちゃん。あなたが4歳の時
幼稚園から帰ってきて言った言葉を
わたしは まだ覚えてる
「ねぇねぇ、お母さん。
誰にも嫌な思いをさせないでいようって思ったら、話すことなくなっちゃうの。
だって、誰かのことを褒めたら、そばに居るのに褒められなかった子は悲しくなるでしょ?
みんないっぱいおしゃべりしてるけど、私は考えてたら話すことがなくなっちゃう。」
その言葉だけ 覚えていて
わたしがそのあと なんて言葉を返したか
覚えていない
でも ずっとわたしの心に残ってる
4年生の頃から ちょっとづつ
お友だちとの形は 変わってきているようだった
"その場のノリ" よりも "深い共感"
を好むようなところがあるなぁと
そんなことを思いながら あなたを見ていた
周りの女の子たちが 楽しそうにはしゃいだり
大きな声で笑い合っているのを
混ざるというわけでもなく
近くに居て ちょっと楽しそうにしている
そんなところがあった
優しくて おもいやりがある
誰かが困っていたら ほおっておけないし
ダメなものはダメと 相手が上級生の男の子でも
1人で言っていけるつよさも もっている
わたしは今までずっと
あなたの優しさに 助けられてきた
「わたしは お母さんを笑顔にするために
うまれてきたんだよ。」
と そんな可愛いことを言ってくれた
もう それだけで十分すぎるのにな
なんで心配が 次から次へと湧いてくるんだろう
春から中学生になるあなたに
「あなたなら 大丈夫!
きっと楽しい中学校生活になるよ!」
って 笑顔で自信満々に
伝えてあげられないんだろう
いままで 正直に
誠実に過ごしてきたあなたへの
周りからの信頼は厚い
わたしがそれをもっと 信じることができれば
柔らかく見守って
疲れたら一息ついて
元氣をチャージできるような
そんな存在になりたいのにな
現実は
あなたをいちばん傷つけてるのは
わたしなんじゃないかな と
どこかビクビクしている
あなたの誠実さや 氣持ちのうつくしさを
周りが見てくれないんじゃないかと
あなたを表現して 伝えることをしていないと
周りから取り残されやしないかと
そんな事ばかりを氣にしている
わたしがいちばん あなたにひどいことを
しているんじゃないだろうか
あなたのままで
わたしはあなたが大好きなんだよ
いつか 肩の力をぬいて
柔らかくだきしめながら
あなたに言えるような つよいわたしになりたい
*suito15さんのイラストをお借りしました。
ふんわりかわいいです。ありがとうございました。
娘もよく猫を抱っこして、お互いに癒しあっています🐈⬛✨