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贈り物

人生で初めて読んだ本はなんだろう。
思い出そうとしてみたけれど、わからなかった。

本にまつわる記憶で覚えているのは、
・小さい頃、寝る前はいつも父にすきな本を読んでもらっていたこと。
・小学生のとき、毎日のように学校の図書館に通っていたこと。
・初めて自分で買った本は、青木和雄作『ハッピー・バースデー』だったこと。
・小中高通して、月に何度か市立図書館に連れて行ってもらっていたこと。
・両親の読書する姿を目にして育ったこと。
・誕生日プレゼントには、いつもすきな本を買ってもらったこと。
・大学進学で地元を離れ一人暮らしをしていたときも、大学や市の図書館によく足を運んでいたこと。
・大学時代、アルバイト帰りや待ち合わせの時間に、よく本屋さんに入り浸っていたこと。

オトナになった今でもよく行く場所は図書館か本屋さんだし、読みたい本は常に積ん読状態でたまっている。

父の祖母も本がすきな人だったらしい。
自分で俳句を作ることもしばしばだったという。
本を好きな心は、父や母、祖父母の代からの私への贈り物だと思っている。

祖父母の世代から父母の世代へ。
自分の世代から次の世代へ。
継いでいけるものがあるとすれば、
本を、言い換えるなら、文章や言葉をすきになる環境を、と思う。

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小波 季世|Kise Konami
ありがとうございます。いつかの帰り道に花束かポストカードでも買って帰りたいと思います。