伴わない男。
私は基本塩顔でメガネの高収入or安定職のサブカル男子が好きだ。
普段は地味めな男が、夜はどうなるかと想像するだけでテンションがあがる。
そんな私もまったく違うジャンルと付き合ったことがある。
彼は知人の紹介で知り合った飲食店の店長だった。
年下で背も高く、ハタから見ればイケメンと言われる部類だったと思う。
2回ご飯に行って付き合う事になる。
彼は九州出身の少し静かめな性格だった。
だが付き合うとマメで毎日家に行った。特別デートもないが、ご飯を食べたり、好きなアニメを一緒に見たりした。
私は彼といる時間が結構楽しかった。マメだし、会いたいと言ってくれるし、自分も乙女な感じになるし、仕事終わりに会いに行っては一緒に眠るだけでも結構特別に感じた。
そんな彼に違和感を感じたのは最初の方である。
彼はやたらと周りの知人に私を紹介させたがった。
そして飲み会をしては、端っこで黙っているくせに私にやれあの人に酒をつげ、やれ1人でいるから喋ってこいなどと指示をした。
最初の頃は甲斐甲斐しい自分が楽しくて、いい彼女になっている事を楽しんだ。
だが、これが心の余裕がない日は私にとって拷問である。
仕事で散々愛想を振りまいた後にまた一つお金の出ない仕事をしろと虐げられたようなものだ。
それでも、私はいい女を演じてる自分が好き。。いや彼に少しでも喜んでほしいと思い努力した。
これを書いてて思い出すのは後にも先かにも彼はお礼を一度も言わなかった。