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「佐久間宣行のずるい仕事術」/読書
おはようございます。
北海道で地方公務員をしています。
今回は、元テレビ東京で、テレビプロデューサー、ラジオ番組「オールナイトニッポン0」のパーソナリティとしても活躍する佐久間宣行さんの著書、「佐久間宣行のずるい仕事術」についてのまとめと感じたことを書き綴ります。
この本は、会社員として、仕事を楽しくするために「ずるくなる」表現した作法などをまとめられたものです。
佐久間さんは、作法をずるいと表現されていますが、書かれていることはまっとうで、なかには組織で仕事をするために組織をうまく使う雇われ人の本質をついていると感じられることが書かれています。
「たかが仕事」、「されど仕事」を楽しむために、真っ当な佐久間さんの意見を得て、組織で"うまくやる"ための心構えを教えてもらう、気づきを与えてくれる本です。
「ホウレンソウ」をうまく使う
仕事術の基本中の基本である「ホウ(報告)・レン(連絡)・ソウ(相談)」は、こまめな方がよく、特に進捗状況と優先順位の「報告」は重要で、その理由は「上司が進捗が見えないことに不安にならないため」と言います。
私自身は、このほかに仕事を個人で抱えないためにもホウレンソウを使うと他の人を巻き込んでいくことができると考えます。
悩んで答えが出ず悩んでいても、人を巻き込んで一人じゃない状態を作れれば、精神的にも楽になります。
また、早めのホウレンソウは、仕事を効率化させるとも考えます。
例えば、仕事の相談を上司にする際、上司に声をかけて打ち合わせテーブルに座り込んで、自分が考えて進めた内容を相談する方を見ますが、個人的には苦手です(笑)
自分の仕事について下調べをした時点で、「調べた事実」を説明し、「成果のイメージ」を報告、相談する。
この際、上司の席の横で、資料もなく手短に話す程度でいいと思っています。
成果のイメージが違えば、そこでフィードバックをもらえます。
組織で働いていくには、「ホウレンソウ」の本質を掴み、うまく使っていくことが重要と考えます。
「ダサい」は自己マネジメントに効く
チームにいる「キレる、サボる、空気を悪くする」などのチームクラッシャーになりかねない問題児の対策についての内容があり、事前にクラッシャーを潰すために、メンバーに対して「以前にこんなトラブルがあったから気をつけよう」、「こんなことしたらダサいよな」と言うなど、事前の圧をかけると言います。
ときには話を捏造するようです。(笑)
これは秀逸だと感じました。
チームでいい雰囲気で仕事をすることは、成果をあげるためにも重要です。
この章で自分の気づきがあったのは、「ダサい」という表現が自己の行動抑制にもクラッシャーの抑制にも効くということです。
仕事に向き合って夢中になるほど、視野が狭くなってしまいます。
「ダサい」という表現は、自分を俯瞰した視点に立ち返らせるものです。
夢中になった自分の視野を上げるためにも、自分の行動がダサくないか?と自分に問いかける自己マネジメントは有効だと感じました。
部下の仕事は「引き取らない」
稟議資料などで、方向性が違う、あるいは70点くらいの出来だった場合、自分で直した方が早いと感じることはありますが、仕事を引き取ってはいけないと言います。
理由は、部下のためです。
部下の立場で考えると70点くらいの出来で仕事を引き取ってもらえら、部下としてはラッキーと感じます。
しかし、問題点としては、残りの25点、30点をあげるねばりがなくなったり、フィードバックが得られなくなることです。
人を育てるには環境が必要で、その環境をぬるま湯にしては、成長の反発は得られないです。
フィードバックは手間がかかり、面倒なことです。
そこから逃げずに向き合い続けることで、いつかは部下の成長に気がつくと言います。
上司の立場としては、面倒で時間がかかることを続けることが、本当に重要なことなんだと感じます。
ときにはエゴを貫く
雇われ人である以上、仕事は組織の意思決定のもとで物事を決めていくことになりますが、著者の経験上、会社内で利己的でいることは、時には役に立つとも言います。
「(自分が)面白い番組を作りたい」というエゴが、グリーンで良いチームで作りたいというモチベーションに繋がったと言います。
仕事に対して自分を突き動かすモチベーションや楽しさを見出すためにも、自分のエゴを貫くことが必要と感じます。
「みんなのため」と考えて仕事をすると、幅広い意見があるなかでまとまらずにブレやすい。
自分のために、自分の意思を持って仕事をし、やりがいを持って取り組むことが、周りに対しても良い影響を与えると言います。
やりがいだと少し背伸びしている感じがあるのであれば、自分が思う「やるべきこと」を理由にエゴを貫くのも良いと感じます。
組織内による多数の人による意思決定も、その背景をどこまで理解しているかは、個人によって違います。
組織のなかでは「自分が一番時間をかけている」という自信を持ち、エゴを貫くことも重要だったりすると思います。