ナレーション回顧録:MUSIC SOUP 45rpm #26 菊地成孔編
「MUSIC SOUP 45rpm」のために書いたナレーション。
そのアーティスト紹介とエンディングの原稿を再現。
今回は、港町の歓楽街で育ったジャズミュージシャンの菊地成孔編。
収録場所は、新宿歌舞伎町の台湾料理店「青葉」(東京都新宿区)。
放送は2011年6月。
後日「青葉」で飲み会をした。さすが菊地氏お薦めの店。美味い。
番組オープニング
BGM「Cross Road Blues」by Robert Johnson
音楽は時に人生を左右し、運命を翻弄するもの。
例えば、音楽のために悪魔と取引をしたという
伝説のブルーズマン、ロバート・ジョンソン。
彼がレコード盤に遺したわずかな音楽は、
あらゆるポピュラーミュージックの原点となった。
わがままな耳を持つMUSIC MASTERたちが、
自分だけの音楽体験をとっておきの45曲に託して語る
栄養満点な音楽番組 MUSIC SOUP - 45rpm -
さぁ、冷めないうちに Bon Appetit.
アーティスト紹介
MUSIC SOUP。
今回のゲストは、菊地成孔。
暴走する理性と饒舌な感情で、
音楽シーンに優雅なバカ騒ぎを仕掛ける
MUSIC MASTER。
マイルス・デイヴィスと
ジャン=リュック・ゴダールを愛する
新宿歌舞伎町の住人。
あるいは最高学府で教鞭をとる
空腹のグルマンディーズ。
そんな菊地成孔が選ぶ45曲とは?
菊地成孔が選んだ45曲の最後の1曲
小池玉緒「鏡の中の十月」
エンディング
歌舞伎町の空に輝く
ミラーボールのような月の下で
繁華街の雑踏さえも
音楽に変えてしまう菊地成孔。
ジャズを奏で、カラオケを歌い、
限りない煩悩と本能を
浮き世の夢にそそぎこむ。
生まれながらのワーカホリックな男は、
今日もきっと膨大な仕事を抱えながら、
古い台湾料理店の片隅で
この世のカオスとコスモスに
舌鼓を打っていることだろう。
all photos by komurock@新宿歌舞伎町