【雑記】ドラフトの結果は 2018
10月25日はドラフト会議の中継に齧り付き、結果発表後は各選手の情報を再確認したりと一人で大騒ぎしていた百句鳥です。そろそろ小説の人ではなくて野球の人と認識されているのではないかと心配していますが、秋の澄んだ夜空を眺めていると、それもまた一興かと達観した心地になります。もっともドラフト関連記事は全国高校野球選手権大会終了後の『高校生だらけのドラフト 2018』、プロ志望届提出期間終了後の『ドラフト会議に向けて脳内会議 2018』、ドラフト会議終了後の本項で大団円と相なります故、来年まで野球話はおさえて(来年も投稿する気がありましたら)、小説と読書記録に専念すると思います。
世間ではドラフト会議の結果を受けて、各球団の判断を点数制で評価する風潮があります。これも面白い試みではありますが、小生は球団内の事情に通じていませんし、玄人受け素人受けなる選択方法もわからないので、単純に選手たちの今後を占って楽しむつもりです。基本的に小生は選手ありきの見方をする方で、贔屓選手の層次第で球団への愛着が変化します。日本における大谷翔平選手とロサンゼルエンゼルスの関係が好例ですね。日本人にも元来エンゼルスファンだった人はいるかも知れませんが、恐らくまず大谷翔平選手がいて、彼の所属球団ということでエンゼルスも応援するようになった人が多いのではないでしょうか。大雑把にまとめると、こうした多くの日本人に該当するであろうメジャーリーグベースボールの見方を日本野球機構にも適用しています。ようするに単なる追っかけでありミーハーなのです。
前置きはこの辺で切りあげて、本年のドラフト結果を振り返りましょう。注目選手はどの球団が引きあてたのか。過去に紹介した高校生と大学生のほか、あげていなかった選手も列挙します。
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高校
【投手】 市川悠太(高知・明徳義塾)
東京ヤクルトスワローズ 3位
吉田輝星(秋田・金足農業)
北海道日本ハムファイターズ 1位
渡邉勇太朗(埼玉・浦和)
埼玉西武ライオンズ 2位
【捕手】 石橋康太(東東京・関東一)
中日ドラゴンズ 4位
【一塁手】 山下航汰(群馬・健大高崎)△外野手?
読売ジャイアンツ 育成1位
【二塁手】 ――
――
【三塁手】 野村佑希(埼玉・花咲徳栄)
北海道日本ハムファイターズ 2位
【遊撃手】 増田陸(茨城・明秀日立)
読売ジャイアンツ 2位
【外野手】 濱田太貴(大分・明豊)
東京ヤクルトスワローズ 4位
万波中正(神奈川・横浜)
北海道日本ハムファイターズ 4位
水谷瞬(島根・石見智翠館)
福岡ソフトバンクホークス 5位
大学
【投手】 梅津晃大(東都大学野球・東洋大)
中日ドラゴンズ 2位
甲斐野央(東都大学野球・東洋大)
福岡ソフトバンクホークス 1位
松本航(首都大学野球・日本体育大)
埼玉西武ライオンズ 1位
【捕手】 頓宮裕真(東都大学野球・亜細亜大)△一塁手? 三塁手?
オリックスバファローズ 2位
【一塁手】 中山翔太(東京六大学野球・法政大)△外野手?
東京ヤクルトスワローズ 2位
【二塁手】 中川圭太(東都大学野球・東洋大)
オリックスバファローズ 7位
【三塁手】 平山快(首都大学野球・東海大)
指名漏れ
【遊撃手】 米満凪(近畿学生野球・奈良学園大)
指名漏れ
【外野手】 逢澤崚介(東京六大学野球・明治大)
指名漏れ
正随優弥(東都大学野球・亜細亜大)
広島東洋カープ 6位
辰己涼介(関西学生野球・立命館大)
東北楽天ゴールデンイーグルス 1位
そのほかの注目選手
高校
【投手】 柿木蓮(大阪・大阪桐蔭)
北海道日本ハムファイターズ 5位
清宮虎多朗(千葉・八千代松陰高)
東北楽天ゴールデンイーグルス 育成1位
中神拓都(岐阜・市岐阜商)△遊撃手?
広島東洋カープ 4位
細川拓哉(茨城・明秀日立)
指名漏れ
山口航輝(秋田・明桜)△外野手?
千葉ロッテマリーンズ 4位
横川凱(大阪・大阪桐蔭)
読売ジャイアンツ 4位
【捕手】 田宮裕涼(千葉・成田)
北海道日本ハムファイターズ 6位
益子京右(栃木・青藍泰斗高)
横浜DeNAベイスターズ 5位
【三塁手】 林晃汰(和歌山・智辯和歌山)
広島東洋カープ 3位
野村大樹(東京・早稲田実)
福岡ソフトバンクホークス 3位
松井義弥(福岡・折尾愛真)
読売ジャイアンツ 5位
【遊撃手】 太田椋(奈良・天理)
オリックスバファローズ 1位
小園海斗(兵庫・報徳)
広島東洋カープ 1位
根尾昂(大阪・大阪桐蔭)△投手?
中日ドラゴンズ 1位
【外野手】 藤原恭大(大阪・大阪桐蔭)
千葉ロッテマリーンズ 1位
大学
【投手】 上茶谷大河(東都大学野球・東洋大)
横浜DeNAベイスターズ 1位
清水昇(東都大学野球・國學院大)
東京ヤクルトスワローズ 1位
中村稔弥(東都大学野球・亜細亜大)
千葉ロッテマリーンズ 5位
【捕手】 池田鏡介選手(愛知大学野球・中京大)
指名漏れ
【一塁手】 伊藤裕季也(東都大学野球・立正大)△二塁手?
横浜DeNAベイスターズ 2位
【三塁手】 佐藤龍世(北東北大学野球・富士大)
埼玉西武ライオンズ 7位
【遊撃手】 渡辺佳明(東京六大学野球・明治大)
東北楽天ゴールデンイーグルス 6位
社会人
【投手】 杉山一樹(三菱重工広島)
福岡ソフトバンクホークス 2位
生田目翼(日本通運)
北海道日本ハムファイターズ 3位
独立リーグ
【捕手】 片山雄哉(福井ミラクルエレファンツ)
阪神タイガース 育成1位
速水隆成(群馬ダイヤモンドペガサス)
指名漏れ
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毎年感心するのですが、うまいことばらけるものですよね。強打の捕手として高校生では特別に推していた石橋康太選手は最高級の目玉である根尾昂選手とおなじ中日ドラゴンズが引きました。昨年中村奨成選手をとり逃がしただけに捕手は欲しかったのでしょう。時間はかかりそうですが、彼が一軍の試合に出場する日を楽しみにしています。梅津晃大選手との交渉権も獲得するなど堅実で的確な選択でしたね。好感度上昇です。
高校生の吉田輝星選手、野村佑希選手、万波中正選手、社会人の生田目翼選手といった人気のある選手を集めた北海道日本ハムファイターズも面白いことをしました。一部ではミーハードラフトとか揶揄されていますが、日ハムさんの選手優先的な選び方は嗜好に合っていて好きです。育成も上手な印象がありますし、関係者の方々にはぜひ彼らを一流に育てていただきたいです。そのほか藤原恭大選手を引いた千葉ロッテマリーンズも近年さりげなく将来有望の若手を招き入れており、あるいは近々優勝争いに加わる強豪に生まれ変わるのではと密かに期待しています。というのも同球団は昨年推していた安田尚憲選手をあてたこともあり、着実に好感度があがっているからです。山口航輝選手も右肩亜脱臼するアクシデントはあったものの、高校通算25本塁打の長打力を見せた強打者。飛距離があり本数以上のインパクトがあります。藤原選手の影に隠れるかたちとなっていますが、この選手も高い素質を秘めていそうなので注目。本人は二刀流を目指したいとのこと。
一方で残念な結果もありました。代表格は首都大学野球史上12人目の三冠王に輝いた平山快選手が指名漏れしたことです。今季の大学生は右打ちの強打者揃いであり、一塁手・三塁手兼任のポジションが指名を遠ざけたのかも知れません。とはいえ一年秋にも首位打者を獲得しており、即戦力級の香りをただよわせている選手だけに育成枠にも入らなかったのは予想外でした。所属リーグやポジション次第では打撃三部門を制しても漏れることがあるのは厳しいですね。高校生では細川成也選手(現横浜DeNAベイスターズ)を兄に持つ細川拓哉選手も指名漏れとなりました。この後大学野球に進むのか詳細は不明ですが、投打で素質の片鱗を見せているので野球を継続するのであれば応援したいです。
大学生、社会人は即戦力として1年目から活躍することがあります。それに対して高校生はまだまだ成長途上であり、一軍に定着するため数年を要します。まして過酷な守備練習をこなさなければならない捕手の場合、5年でも早いくらいです。昨年甲子園をわかせた中村選手もファームで日々鍛錬しておられますからね。いつか石橋康太選手、田宮裕涼選手、益子京右選手が台頭する日を夢見て待ちましょう(以前のコラムでもお話した通り捕手というポジションが好きなので入念にチェックするつもりです)。大卒に目を向けると頓宮裕真選手のポジションが気にかかりますね。三塁手を試させるような話も聞きますし、頓宮選手は打てる捕手を目指したいというコメントを残していますし、このあたりは続報を待ちたいです。
それでは今回はこれにて。お付き合いありがとうございました。
下記は過去のドラフト関連記事。