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2024年にDiscordを使ったコミュニティ、ACEサバイバーズネットでやっていたこと。
年末に名古屋で「夜さんぽ」という活動をしている知人と会って話をしていた。
名古屋の久屋大通公園で月に1度行われている「夜さんぽ」は、はじめて出会う人たちどうしが3人一組になり、公園を歩きながら自分の話をしたり、他の人の話を聞いたりして、思いを分かち合ったり、ときには悩みを聞いてもらったりする、とてもあたたかなイベントだ。トークテーマがいくつか用意されていて、来た人が安心して参加できるように運営側が細やかな配慮をしている。
この活動を僕はとても応援していて、その知人と久しぶりに会って話をするなかで、この取り組みや、そのなかで起きたことを綴ったZINEのようなものがあればいいなと思った。その話を読んだら感動する人はきっと多いだろうし、何か大事なことに気づく人もいるんじゃないか。
そういう僕も、昨年はいろんなことをしていたんだけど、あまり記録として残す余裕がないままに年を越してしまった。
ここではそのなかでも、昨年1年間を通して特に主体的にやっていた、ACEサバイバーズネット(以下、ACEねっと)でやってきたことを、書きながらざっくりと振り返ってみようと思う。
この活動についてきちんと文章で発信することをこれまでできていなかったから、ACEねっとに興味のある人がいたら、このnoteの文章を読んで、どんなことをしているコミュニティなのかを知っていただけたら嬉しい。
(始めた動機については1月にnoteに書いたのだけど、具体的にやっていることについては全然文章で発信できないまま1年がたってしまっていたのです…。)
ACEねっとは、ひとことで言うと、主に子ども時代に何らかの逆境体験をした人たち(そうでない人でも参加できる)が、Discordなどのオンラインツールで日ごろから気軽にコミュニケーションをとりつつ、何かあれば困ったことや悩みを相談したり、しんどい気持ちなどをつぶやいて聴きあったりするコミュニティだ。
あとで書くけど、DiscordだけでなくZoomでおしゃべりをしたり、イベントなどで直接会うこともある。また、運営メンバーは僕を含めて3人いるけど、普段の関わりのなかでは、運営メンバーと他の参加者の役割があまり分かれていない。運営メンバーが悩み事を他の参加者に相談して聞いてもらうこともある。つまり、参加者が聞き役や、相談に乗ったりアドバイスをする側に回ることもたくさんあって、誰かが一方的にサービスを利用するようなものではなく、参加者どうしで支え合うコミュニティだ。現在参加者は20人ほど。
昨年の1月に「僕がACEサバイバーというくくりで人と関わろうとしている理由」のなかで個人的な動機は書いたけれど、この活動を始めたのは、てるさんとの出会いがきっかけだった。子ども時代にいろいろな苦労をしてきたてるさんに、「悩み事を抱える人と、過去にその悩みを抱えた人が繋がって相談できるような仕組みを作りたい」という思いを聞いて、一緒にやろうと僕から誘い、2か月くらい構想を練ってから、Discordを使って身近な人たちを誘って、小さな規模から始めてみることにしたのだった。
■stand.fmでの音声配信
人を集めて何かするなら発信が大事だと思って、2023年の9月からACEサバイバーズラジオ(仮)(以下ACEラジオ)というタイトルでstand.fmで音声配信を始めた。
三谷はるよさんのご著書「ACEサバイバー」(ちくま新書)を参考にしながら、ACEという概念の説明をしたあとで、自分たちの過去の経験を話し、子ども期の逆境体験に関連するいろいろなテーマで発信した。
Discordを使ったコミュニティをどんなものにしたいかの議論を番組のなかでしたこともある。その後も週1回くらいのペースで、2024年の4月まで配信をしていた。(その後8か月間くらい更新できていないかったけど、12月に久しぶりに更新した。)
■Discordサーバーの立ち上げと運営
‐立ち上げ
2023年の12月にサーバーを立ち上げ、ACEラジオにゲストに出てくれた方や、いろいろな逆境体験をしてきた友人や知人に声をかけて、少しずつ参加してもらった。それ以降、参加者が、ACEねっとのようなコミュニティを求めていそうな友人を紹介してくれたり、SNSやnoteなどでACEねっとを知って連絡をしてくれる人もいて、現在は20人ほどの参加者がいる。
‐ルール決め
とてもプライベートな内容を話す場になるため、以下のようなルールも作った。
・参加者の話した個人的な内容は本人に無許可で口外しない
・新しい参加者が入るときは2日前までに告知をして、はじめての人に知られたくない情報は消してもらうようアナウンスをする。
・SNSなどで知って参加を希望してくれた人は、参加前にZoomで運営メンバーとの顔合わせを行い、コミュニティの趣旨を理解してもらったうえで参加の判断をしてもらう。
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‐チャンネルづくりの工夫
Discordは、内容ごとに書く場所を分けられる仕様になっていて、それぞれの部屋はチャンネルと呼ばれる。
ACEねっとでは、悩み相談系のチャンネル以外に、映画やグルメ、DIYなど、趣味のチャンネルを参加者のニーズに合わせてたくさん作っている。悩み相談ばかりだとしんどくなるかもしれないし、普段は楽しく交流できた方が良いだろうという思いからだ。
また、運営メンバーの提案で「うれしい」「かなしい」「イライラ」といった、何かしたらの感情が起きたときにつぶやけるチャンネルも用意している。感情チャンネルも結構活用してくれる人が多い。
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■Zoomや対面で話す機会をつくる
‐オンラインシンクロウォーカーズ(OSW)
てるさんが名付けた変な名前のサークルで、それぞれの家の近所などを散歩しながら、だいたい夜の8時くらいから1~2時間ほど、Zoomをつないでおしゃべりしている。2023年の1月に始めて、今はDiscordとは別でLINEグループを立ち上げて、ACEねっとに参加しない人の参加もできるようにしている。
最初の頃は月3~4回くらいの頻度(もちろん参加自由)でやることもあったけど、最近は月2回のペースで開いている。自由参加なので日によって参加人数はバラバラだけど、各回の参加者はだいたい3~6人くらい。月2回のうち片方はテーマを決めて話をし、もう片方の日はフリートーク(雑談)。そのなかで悩みを話すこともある。
日程調整をして日時を決めるのだけど、それとは別に、「喋りたい気分なんだけどこれから誰か話しませんか?」って参加者が呼びかけてくれることもよくある。
元々は、普段在宅でデスクワークをしているてるさんの運動習慣をつくる目的で始めたサークルだけど、チャットでのやり取りが苦手な人、直接声で話せる機会がある方が安心だという人もいるので、これがあって良かったと思う。最近は寒いので散歩はせずに家で参加する人が多数派。
‐歓迎会
新しい参加者に馴染んでもらうきっかけを作りたくて、春と秋に2回Zoomで歓迎会も行った。
‐リモート5万歩デイ
OSWを発展させたイベントとして、5月と11月に、5万歩を上限として、それぞれ歩きたい目標歩数を設定して、それぞれ好きな場所を同じ日に歩く、リモート5万歩デイ(GO mampo Walk に改称予定)のイベントを行った。詳しくはこちらの記事か音声をチェックしてみてください。(参加してみたい方はご連絡ください。)
‐忘年会
2024年は、関東、関西メンバーに分かれて、少人数の小さな忘年会も開催。それぞれの地域で遊んだあとでご飯会をした。
■運営メンバーが加わる
元々てるさんと僕とで始めた活動だったけれど、2024年の2月から参加者の一人のはるかさんも運営メンバーに入ってくれて、3人で、参加者にとって関わりやすいコミュニティ、使いやすいDiscordサーバーにするための工夫を一緒に考えたり、イベントのことを話し合ったりしている。
*
以上、ざっと、2024年にACEサバイバーズネット(仮)でやってきたことを書いてみました。2025年は、コミュニティのなかでの交流やイベントを継続するのと、地道に発信を続けて少しずつメンバーを増やしていきたいと思っているところです。
最後に、運営メンバーのはるかさんとてるさんからコメントをもらいました。てるさんがコメントの後半で雰囲気づくりのことを書いてくれているけど、僕もいろいろ意識してきたことがあって、それについてはまた次回(いつになるかわからないけど笑)もう少しくわしく書けたらいいなと思っています。
はるかさんより
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1年程、このACEねっとに入り、自分としては、とても助かり、心の拠り所となっています。今までは、不安やしんどさがあっても誰かに連絡するのはためらい、限界ギリギリの状態になってからやっと相談に至っていました。ですが、このコミュニティは日常的に使えるので、不安やしんどさが大きくなる前に対処することができます。もちろん、不安やしんどさ以外の様々な気分、感情のときにも使えますし、使う頻度(時期)も使い方も皆さんそれぞれです。調子がよいときにはリアクションするなどして支え、余裕がないときには支えてもらう、そんなコミュニティになっていると思います。実際に話したいニーズには、散歩しながら(しなくても可)おしゃべりするOSWが活用できるのも、もう一つの心の拠り所になっています。参加しているひとにとって、こうしたゆるやかなつながりが少しでも心の拠り所になっていればいいなと思いますし、必要としている人にも届くといいなと思います。
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てるさんより
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ラジオではお馴染みの方もいらっしゃるかもしれませんが、ACEサバイバーズネット(ねっと?)をもりもと一緒にやっているてるです。
ACEねっとの活動内容についてはもりもが書いている通りですが、当活動のラジオの名前について一点補足と今後どんな雰囲気のコミュニティにしたいか簡単にコメントさせていただきます。
まず、ラジオ名の「ACEサバイバーズRADIO(仮)」の「(仮)」について、一年以上やっているのにいつまで「(仮)」が付くのかと思う方もいるのではないでしょうか。
こちらは僕がこよなく愛するMr.childrenがファンクラブ限定で配信している「誰も得しないラジオ(仮)」というラジオにインスパイアされて命名したものになります。
いつまでも完成されないものでも良いじゃないかという意味合いを込めています。
ACEねっとの活動も、ACEサバイバーズネットの書き方も定まらないくらいの完成度でゆるくやっていこうと思います。
また、僕個人的には当活動において、笑いや楽しむ為の要素を注入したり、心の闇を吐露するようなメッセージをDiscordに投稿したりして、
参加者皆がいろんなことに参加しやすいよう、雰囲気づくりには特に注力していければと考えています。
参加障壁のなくバリアフリーで出入りも自由なコミュニティを目指していきます。
今後とも宜しくお願い致します!
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気になる方は、もりもとのプロフィールの詳細リンクの一番下に載せているメールアドレスか、てるさんのX(@AceSurvivorsNet)のDM等で、気軽にお問合せください。
遅ればせながら、あけましておめでとうございます🎍
今年もマイペースに書いて、読んでいきますので、引き続きよろしくお願いします。
もりもと
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