勉強ができなくて泣いている君へ
やめたい
逃げたい
もう頑張れない
くるしい、くるしい、つらい
頭が痛い
息が思うようにできない
私は大学生になってからテストのたびに軽い鬱のような状態に陥ることがある。
一番ひどかったのはCBTの前夜だ。
悪いのは勉強不足の自分だ。そんなこと分かっている。
でも、どれだけ頑張ろうと思っても、実際に頑張ってみても、ちっとも覚えられない。
あれだけ時間をかけて復習したのに、数日経つと全然分からない。
このつらい現実、許せない自分に向き合いたくなくて、
ダメだと分かっていても携帯に手が伸びる。
あとで後悔すると散々学んでいるのに、それでもほんの少しの間この現実から目を背けていられるのだ。
別にみたい物なんて無い。むしろ、本当にしたいことは犠牲にしなければと我慢してさえいる。
Instagramや漫画のアプリを消しても、Netflixを消しても、携帯の電源を落としても、ダメだった。更新もされないG-mailを何度も開いたりさえする。
ただ忘れたいのだ、目の前の現実を
ここまで読んでくれた人はきっと以下の3つのどれかに当てはまるだろう。
・今現在、勉強に苦しんでいる人(受験生など)
・家族が勉強に苦しんでいる人(親など)
・単なる興味本位
今回は主に一番上の人たちに向けて綴ろうと思う。というより、私自身へのメッセージであり、備忘録である。
あなたが辛いのはあなたが頭が悪いからじゃない。頑張っているからだ。
私が何度も自分に言い聞かせているのは、欲しかった言葉は、
あなたは息を吸って吐いてこの世界にいるだけで素晴らしい存在なのだということ。
たとえ自分の不甲斐なさに苦しんでいたとしても、
その姿がどんなに醜くても、
あがこうとしているあなたは十分に輝いている。
頑張れば頑張るほど、上が見えて苦しくなる。
でも、ちゃんとあなたは進んでいる。歩みを止めてなどいない。
良い結果が出なくても良い。
どんなに苦しくてもそれで死ぬわけじゃないんだ。
ということである。
以下、長々と語るのでここまでで満足した人は閉じていただいて構わない。
少し自分語りをさせていただく。
私が最大限にメンタル崩壊する時の行動は大抵決まっている。
ストレスを誤魔化そうと暴飲暴食をする。
そんな自分を許せなくて涙が止まらなくなる。
自分の指を噛む。
跡が残るのが怖くて鉛筆を噛み始める。
クッションを投げる。
辛くて叫ぶ。親に当たる
こういうとまるで私は普段からヒステリックで落ち込みやすく、暗い人間のように思えるかもしれない。
しかし、それは違う。
普段の私は友人から「コミュ力お化け」や「悩みがなさそう」と言われる
theポジティブ人間なのである。
高校生まで部活動や研究活動を両立させながら、
当時偏差値65~73の学校でそれなりには良い成績を収めるような部類だったのだ。
受験期には勉強だけしていれば良いということが気ままに感じ苦しかった覚えは無い。
(正確にいうのであれば、中学時代に英語ができないのに帰国子女の中に入れられ、学校が辛かった覚えはある。)
学ぶことは私にとって楽しみであった。
このときまで私はできる側の人間でいれたからこそ、楽しめていたのだ。
それでも、大学に入るとそこは暗記だらけの世界だった。
必要とされる膨大な知識量、課題。授業はわかりにくく、つまらない。
暗記が嫌いで理系を選んでいた私にとっては苦行以外の何者でもなかった。
内容を面白いと思う自分は確かにいるのに、あまりに量が膨大すぎて、追われるあまり楽しめない。理解する時間などない。ただ何も考えずに覚えるだけだ。
医学生はつらい、よく聞いていた話だが、それは本当だった。
でも、ふと気づくのである。
今自分が苦しいのは、辛いのは今まで自分が頑張ってきたからなのだと。
頑張ったから自分の実力以上のことを求められている場所に到達したのだと。
今の苦しみは過去の自分が努力したからこそあるのだ。
そう思うとほんの少しだけ愛おしく感じるのだ。
また、今これだけ辛い思いをしたことはきっと将来誰かに寄り添うための良い経験なのだと。
たとえ退学になり、医師になれなかったとしても、その分私は似たような苦しみを負う人の気持ちがわかる。
私は天才ではない、秀才でもない。努力家とも言い難い。
何度もその事実を呪った。
でも、こう考えてはどうだ。
凡人である私でもここまでできるのだと、苦しみには意味があるのだと証明して見せよう。
そう思い、今日も私はまた苦しみに立ち向かっている。
合格すること、目標を成し遂げることがゴールではない。
頑張ったこと、苦しんだことに意味がある。
もし、あなたが勉強を辛いと思っているなら、
それはあなたが頭が悪いからじゃない
あなたが頑張っているからだ。
ここまで読んでくださった、勉強に悩む家族を持つ人がいたならばどうか分かってほしい。
あなた自身がそうであったように、
世界一の天才でない限り、
いやたとえそうだとしても、
周りに比べてできない、怠ける人間になってしまう状況は起こりうるのだと。
やめてもいいよ、でもなく
がんばれ、でもなく
ただ頑張らなきゃと思っているその思いをただ認めてほしい。何の救いにもならなくても、それだけでいい。孤独な戦いから、救ってあげることなどできないのだから。