墓参

まだ薄暗い台所に立つ
まるい灯をめがけて羽虫が飛ぶ
いつか帰る墓場として地球の皆が察知している
太陽をあらかじめ崇拝する
寝不足で破裂しそうな頭
茶色い小瓶からひとつだけ薬を飲む
弱々しいふりをして朝がやってくる
一羽の烏が不規則に横切ってゆく

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