渡部家住宅
渡部家住宅は松山市東方にある江戸時代末期築の国指定重要文化財の庄屋屋敷です。古民家に関わる時に初めて見学した邸宅です。石端建ての基礎、厚敷居に厚鴨居、大黒柱に開口部ばかりの骨組み、土間の上部にある幾重にも重なった大きな梁…瓦屋根の一部が茅葺きになっておりなんでだろう…と疑問に思いました。漆喰の白い壁が美しかったです。
母屋の南側は客向き、北側は内向きの部屋となっており、田の字型間取りはこれなんだと感心しました。火縄銃を突き出す小窓や隠し階段などの仕掛けがあり武家屋敷の造りをしているが、外見は農家であることを象徴するために茅葺きの越屋根が配置されているのだそうだ。長屋門や米倉、道具倉庫なども残っている渡部家住宅は建築様式を見学しながら当時の暮らしに思いを巡らすことができる松山の誇る建物です。
土日には無料で開放されていたのですが、最近は空いていないようです。以前古民家の本を出す際に使用許諾をいただくために現御当主にお会いしましたが、当時も高齢でしたので現在は管理が難しくなってきたのでしょうか…
渡部家住宅を使わせて頂いてお茶会を開催したり、インテリアコーディネーター協会のイベントなども面白いかもと勝手に妄想しています。