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コミネキ緑樹園

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今まで読み溜めてきた森林、樹木、木材から環境や生物、水資源等に関するまとめ
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2022年7月の記事一覧

樹があるから水が保たれるのか 水があるから樹が育つのか

木漏れ日の下、鳥のさえずりが遠くに響き、爽やかな風が吹き抜けていく…とても素敵な森の情景ですが、これは人の手入れがあってこそ。 豊かな自然と言っても、人の手の入らないような原生の森で癒しを得るのは至難の業。 鬱蒼とした藪を分け入れば、生い茂った樹々の枝葉が明るい太陽の光を遮り、薄暗い足元にはハチ、ヒル、ダニといった虫たちがウロウロと… 手つかずの自然、といえば聞こえは良いですが、実際は人を寄せ付けない危険で厄介な場所なのではないでしょうか。 森に限らず、どうやら人は自分の

木を伐採するのに適した時期 新月伐採をどう思いますか?

オーストリアには「新月の頃に伐った木は虫がつかなくて、材が長持ちする」という古い言い伝えがあるそうです。 木の伐採には適した時期と月相があり、最適なのは冬の新月または下弦の月。このような時節に木を伐り出すことを新月伐採と言います。 春夏は緑に茂り、秋冬は葉を落とすといった成長サイクルからも、木を伐り出したときの季節が木材に影響するというのは、なんとなく理解できますが、月相が製材後の木材の質に影響するというのはいかがなものでしょう。 クリスマスのミサの日に木を伐って家を建