山林と里山 荒廃の意味するところ【日本・近現代】
在りし日の山林の姿… もはや目にすることは叶いませんが、当時の風景画からその様子を窺い知ることができます。
江戸時代の浮世絵師、歌川広重によって描かれた東海道五十三次。日本橋から京の三条大橋に至る道中には緑あふれる森林など見当たらず、遠景の山の木々も貧弱で樹木もまばらにしか描かれていません。
さらに時代を下り、明治時代から昭和の中期に撮影された農村の写真にも、豊かな森の姿を見つけることができないのです。
江戸時代には森林資源を確保するため、幕府や諸藩、社寺等が伐採の禁止や