身近なものを生かす④(4月下旬)ギョウジャニンニク
春の恵みで代表的な山菜の一つといえばギョウジャニンニク。下川町は4月下旬から採取できる。滋養強壮効果のある食材として親しまれ、食材の少ないこの時期、体に元気を与えてくれる貴重な食資源といえる。ギョウジャニンニクは普段、自分の所有林と庭に限定し、食べたい分だけ少しいただいている。今年は醤油漬けで保存した他、シカ肉と一緒にだし汁で煮込んでいただいた。このようにすると少量でも存分に味わうことができる。少しだけジンギスカンでもいただいた。ジンギスカン(羊肉)とギョウジャニンニクは最強コンビ。一枚一枚じっくり大切に味わっている。
採取は3分の1以内、2枚葉のみ。必要最小限の意識が重要
ギョウジャニンニクは繁殖力が非常に低く、発芽して5年ほどは、葉が1枚しか発生しない。葉が2枚になるまでに、6、7年もかかる。持続的に採取するには、茎が太く葉が2枚のものだけを選び、一本一本根元を残しながら丁寧に取り、一カ所で採取できる量は【3分の1以内】にとどめることが重要。葉が1枚しかないものを取ってはいけないし、3枚葉も開花後に種を落とし、地下茎で栄養を供給するので取るべきではない。山菜採りは必要以上に採取しない、特に繁殖力の弱い山菜はなるべくは採らない、できればいただく分だけ増えるように管理する、という意識が重要と思っている。山菜・山の恵みを大切にすれば、人は持続的に生きていける。山菜は貴重な生きるための食資源でもある。だからこそそういう意識が重要になると思う。山菜取りはルール・マナーと共に伝えるのがよいと思う。