コミ小峰

北海道下川町で、森林資源(木材、山菜、実、キノコ、シカなど)や菜園など身近な資源で、和種馬(乗馬しながらの移動手段・放牧による資源循環・セラピー)を飼いながら、食とエネルギーの自給自足・地産地消、資源循環型の持続可能な暮らし、馬のある暮らしを目指しています。

コミ小峰

北海道下川町で、森林資源(木材、山菜、実、キノコ、シカなど)や菜園など身近な資源で、和種馬(乗馬しながらの移動手段・放牧による資源循環・セラピー)を飼いながら、食とエネルギーの自給自足・地産地消、資源循環型の持続可能な暮らし、馬のある暮らしを目指しています。

最近の記事

どさんこハナとオホーツク100㌔乗馬旅

どさんこハナ(12歳、北海道和種馬)に乗り、下川町から西興部村や興部町を経由し、オホーツク海までの往復100kmの乗馬旅を楽しんだ。  「ハナが老いる前に、海を見せよう」と旅を決行した。  9月16日から毎年恒例となっている下川町一の橋での放牧を行った後、26日から4泊5日(一の橋・下川市街地間を含めると7日間)でハナに乗り、荷物を載せたサイクルトレーラー付きの電動アシスト自転車に乗る妻と共に旅をした。  日頃、筆者を乗せて時速20kmで走行することもあるハナだが、今回は連

    • 身近なものを生かす⑥(5月)イタドリ

      5月初旬に少しずつ芽吹いたと思えば、どんどん成長してあたり一面を覆い尽くすイタドリ。伸びすぎたら刈られてしまうことも多い。そんなイタドリを旬なうちにいかにたくさん収穫して保存できるかが鍵になると思う。 伸び始めたイタドリを収穫してゆがいて水に浸して翌日、味付けをして炒めてメンマを作る。とてもおいしい。味付けも地元食材でできるよう研究を重ねたいと感じる。 イタドリジャムも作る。せっせと輪切りに。地道に煮込む。この時期、下川町では薪ストーブシーズンが続いており余熱で加工する。とっ

      • 身近なものを生かす⑤(4月下旬)ツクシ

        持続可能な暮らしに最も大切なことは「どこにでもあるもの」を生かすこと。どこにでもある野草は奪い合いにならない。それが大切だと思う。4月下旬にはツクシがたくさん顔を出す。しかもツクシはやがてスギナになり、そこらじゅうに増え続ける。ツクシやスギナは筆者が飼う愛馬ハナも好んで食べる。ツクシをせっせと収穫し、一本一本かさむいて冷凍したのち解凍してあく抜きして佃煮にして味わう。どこにでもある食材とはいえ、手間を考えると高級佃煮。味もおいしいし体にも良さそうだ。スギナも茶として使うことが

        • 身近なものを生かす④(4月下旬)ギョウジャニンニク

          春の恵みで代表的な山菜の一つといえばギョウジャニンニク。下川町は4月下旬から採取できる。滋養強壮効果のある食材として親しまれ、食材の少ないこの時期、体に元気を与えてくれる貴重な食資源といえる。ギョウジャニンニクは普段、自分の所有林と庭に限定し、食べたい分だけ少しいただいている。今年は醤油漬けで保存した他、シカ肉と一緒にだし汁で煮込んでいただいた。このようにすると少量でも存分に味わうことができる。少しだけジンギスカンでもいただいた。ジンギスカン(羊肉)とギョウジャニンニクは最強

          身近なものを生かす③(4月中旬)山ワサビとヤチブキ

          4月も中頃になると山ワサビが出てくる。これを掘って泥を洗い落とし、屋外で皮をむいてすりおろす。保存してしばらく使えるように何本も処理。妻と一緒に作業してすりおろしは交代しながら互いの負担を軽減。今年はニシン、ホッケ、ジンギスカン、シカ肉などを炭火で焼いて山ワサビにつけて味わった。肉や魚にとってもあう。卵焼きにのせてもおいしい。使い道は多様にある。我が家では庭で増やして収穫している。 この時期、湿地や沢周辺で見かけるのがヤチブキ(エゾノリュウキンカ)。収穫後は長持ちしないので

          身近なものを生かす③(4月中旬)山ワサビとヤチブキ

          身近なものを生かす②(4月初旬)フキノトウとシラカバ樹液

          下川町は4月もまだ降雪シーズン。しかし雪解けは確実に進み、春の恵みを感じる時期になる。筆者もフキノトウを獲って、妻にフキノトウみその作り方を教わって作って味わう。この時期、体が求めるのか、フキノトウの苦さがおいしい。春に向けて体を目覚めさせてくれる。 春の恵みといえばシラカバの樹液。ほのかな甘みがおいしい。自分たちが所有する森林でも採取するのだが、雪で閉ざされるので近場の知人のシラカバからも許可をいただいて採取している。採取させていただく代わりに採取した樹液を持ち主へ感謝の

          身近なものを生かす②(4月初旬)フキノトウとシラカバ樹液

          身近なものを生かす①鹿脂もホエイも余すことなく

          我が家の食材はなるべく自給、あるいは地元・下川町産や身近なところから購入している。山菜や野草、自家製野菜をはじめ、肉は毎年、鹿1頭を地元のハンターにお願いして獲っていただき、それを自分たちで解体、部位分け、加工しながら、できる限り余すことなく生かして利用している。 私は2024年3月20日付で16年務めた新聞社をいったん退職。下川町で26年前の移住当初から目指している「域内循環と自給自足の暮らし」に一層、力を注ぐのが目的。(その経緯や理由は以下の記事に記載) 退職1年目は日

          身近なものを生かす①鹿脂もホエイも余すことなく

          馬と心の対話を体感する「調馬索」

          馬は「気持ち」を伝えることで動いてくれる。特に馬と行う調馬索(ちょうばさく)運動は「心・気持ちの表現で言葉を話せない動物と会話する仕方」を馬から教わることができる。  筆者は2015年から北海道下川町で、北海道和種馬(通称・ドサンコ)のハナを飼っている。日々、ハナと調馬索(ちょうばさく)、乗馬、ひき馬、馬そりなどでコミュニケーションと運動を楽しんでいるが、3年以上前から、馬の世話や調教を学びたいという声も増え、町内の方々に教える機会も増えた。 最も基本となるのが「調馬索運動」

          馬と心の対話を体感する「調馬索」

          下川町でお金ではない域内循環を

           お金を稼ぐことが優先される社会によって、世の中がだんだん、おかしくなっている気がする。お金を得るために過剰生産や過剰消費を促し、気候変動や争い、過剰な労働など悪循環を生み、結果的に暮らしづらい社会に向かっているのではないか。  お金はそれ自体に価値があるわけではなく「互いにできることを提供し、支え合うための道具、感謝を表す道具」であるはず。  人類が生き続けるため、本来の「お金」の意味、持続可能な暮らしの在り方を見つめ直す時期にあると感じる。 生きていくために大切なことは

          下川町でお金ではない域内循環を

          アイスキャンドルの思い出

          北海道下川町発祥の氷で作ったランプシェード「アイスキャンドル」。 下川町ではマイナス20度以下にもなる、厳しい冬の寒さを生かし、あちらこちらにアイスキャンドルをともして、もてなしながら冬を楽しんでいる。というのが原点だが、最近は作る家庭が減って、アイスキャンドルをともすのは冬のイベントシーズン、イベント会場がメインになってきた。 アイスキャンドルは全道・全国に広がり、イベントだけで見ると下川町以上に多くのアイスキャンドルをともしている地域もあるが、下川町のアイスキャンドルの魅

          アイスキャンドルの思い出

          自分の考える住みやすい暮らし

          2021年、小学校の授業で、愛馬ハナと一緒に学校に招いていただき、以下の質問に答える機会がありました。これはそのときに整理した回答案です。 ①考える住みやすい下川の町(理想)食べものや水、燃料資源など、人が生きるために必要なものはすべて森林が育んでくれる。それを大切に守って生かすことが、最も便利で環境にも人にも無理のない、持続可能な豊かな暮らしだと思っている。 森林の中に家や店、施設があって、多様な動植物が生息し、森林から得られる身近な恵みを持続可能な形で生かしながら、みん

          自分の考える住みやすい暮らし

          『サラリーマンでも馬は飼える』

          下川で身近な自然を生かしながらそんな家庭が増えたらいいな、「自分もできるかも」と思ってもらえたらいいなと思って『馬のある暮らし』へ活動しております。 自身は記者をしながら馬を飼い、馬と共存した暮らしを目指している。 「馬を飼いたい」という夢を抱く方も多い。 馬は放牧場所と飼いたいという思いがあれば、仕事をしながらでも十分可能です。 馬と共にいる暮らしが当たり前のようになってほしい、そんな思いも込めながら、何かの糸口になればと思い、書き記していきたいと思います。 馬を飼うハード

          『サラリーマンでも馬は飼える』

          愛馬に乗って買い物IN下川町

          馬のある日常を根付かせたい。日々、愛馬ハナ(ドサンコ)に乗って、 さまざまなところへ出かけていますが、昨年から乗馬でまちなかへ出かけ、買い物もしています。 愛馬と自分の経験を積み上げる、馬のある暮らしを日常化するといった狙いもありますが、最近はこの時期、頻繁にまちなかへ乗馬で買い物をしています。それは、新型コロナウイルス感染予防のため、自粛生活が続き、地元商店街が静まり返り、日常の中でまちなかを和ませたい、元気づけたいという思いもあるからです。 ティッシュペーパーを切らして

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          田舎にある便利な暮らし(自己紹介)

          田舎だからこそ、ある便利で豊かな暮らし。北海道下川町へ移住した経緯と今を自己紹介を兼ねて紹介したい。(2020年に移住希望者へ回答した原案) 北海道下川町に来る前のこと。(過去) 福岡生まれ、大阪や東京の都市部で育ち、実家は埼玉県川越市。 高校時代、将来を考えたとき、お金に依存した東京の暮らしに疑問を感じた。 お金は取引や支え合いの道具で、それ自体に価値があるわけではないので、 お金を得ることではなく、食糧やエネルギーなど暮らしに必要なものを得られる環境が大切だと思い、

          田舎にある便利な暮らし(自己紹介)