どさんこハナとオホーツク100㌔乗馬旅
どさんこハナ(12歳、北海道和種馬)に乗り、下川町から西興部村や興部町を経由し、オホーツク海までの往復100kmの乗馬旅を楽しんだ。
「ハナが老いる前に、海を見せよう」と旅を決行した。
9月16日から毎年恒例となっている下川町一の橋での放牧を行った後、26日から4泊5日(一の橋・下川市街地間を含めると7日間)でハナに乗り、荷物を載せたサイクルトレーラー付きの電動アシスト自転車に乗る妻と共に旅をした。
日頃、筆者を乗せて時速20kmで走行することもあるハナだが、今回は連日の長距離移動となるため、早歩き程度(時速8km)にスピードを抑え、体力を温存しながら移動。時々、道端の草をハナに食べさせ、筆者や妻も休憩しながらエネルギーを補給した。
筆者を乗せたハナが下川町から峠を越え上興部へ
26日は2時間の移動の後、上興部のゲストハウス「GA.KOPPER(ガコッパー)」に宿泊。ハナも自前のワイヤーで柵を設けて放牧させてもらった。ゲストハウスのご家族や他の宿泊中の方にハナに乗っていただき、交流を深めた。
西興部村市街地を越えて興部町まで長い道のり
27日は道中、西興部村の市街地にある店で、村に住む友人と再会。ハナにリンゴを食べさせてくれた。散歩中の園児たちにも出会い、触れ合った。
5時間半後、長年親しくさせていただいているご家族のいる、興部町のノースプレインファームに到着した。
愛馬ハナ、興部町でドサンコ仲間の秋悠と出会う!!
牧場の宿に移動し、そこで放牧されている馬・秋悠(シュウユウ)とハナが初対面。2頭は同じ北海道和種(ドサンコ)という馬で、鼻を付け合って挨拶し、すっかり仲良しになった。秋悠はハナが出掛けるたび、寂しがって呼び続けた。
ハナ、初めての海へ…!!
28日は秋悠とハナの2頭で乗馬散歩を楽しんだ後、ハナと妻と共にオホーツク海へ出発。砂浜をハナと歩き、海に近づいて眺めた。ハナは初めて見る海に興味を持つ一方、足元まで迫りくる波に驚いていた。興部町滞在中は牧場の親しいご家族、スタッフのおかげで、充実した時間になった。
帰路へ!!さまざまな方たちとの出会いや交流…!!
29日の午前に興部町を出発して5時間後、再び上興部のゲストハウス「GA.KOPPER(ガコッパー)」へ。到着後には地元の小学生や中学生、住民、通行中だった方々が集まり、ハナと乗馬や餌あげ、ひき馬などで触れ合い、楽しんでいただいた。
30日は旅立つ前に、ゲストハウスのお子さんから、ハナを描いたすてきなイラストカードをいただいた。筆者の弟が利用する上興部の施設にもハナや妻と立ち寄り、短い時間だったが弟や施設の方とも交流。無事、下川町一の橋地区に到着し、10月2日には、ハナの放牧拠点「美桑が丘」(下川町南町)に戻った。
旅の道中、友人や知人、各地の住民、道行く旅の方々が、声をかけてくださり、励まされた。馬がいることでいくつもの出会いがあり、交流も生まれた。 行きは筆者自身の体力や時間の消耗も多く、それがハナへの負荷にもなったと思うが、帰りは長距離移動の乗り方に慣れ、疲れた体でもハナや自分の負荷を減らして乗ることができ、移動と休憩のメリハリも持たせながら、効果的に移動できた。 それでもハナの後ろ右脚の蹄底の前部分が削れ、限界ぎりぎりの長距離移動だったと感じる。 今回の旅では、改めて乗馬移動の楽しさを実感。じっくり移動するからこそ、見えてくる、味わえる楽しさがある。 筆者を乗せて移動するハナも、誇らしげな表情を見せる。 ハナや妻、関わったさまざまな方々に感謝の気持ちでいっぱいだ。