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新地方論 小松理虔


うじうじと考えることが、とても豊かな時間になるということだ。


新地方論 あらすじ

「都市か、地方か」という二項対立の図式で語られがちな日本の地方問題。本書では複雑で多様であいまいな地方の姿を、10のテーマで「自分ごと」目線で考えていく。だれかの語る「都市か、地方か」の議論ではなく、自分なりのローカルな暮らしへの思考へ――。第18回大佛次郎論壇賞を受賞後、福島県いわき市を拠点に、ますます活躍の場を広げる著者の思考と実践の記録。

新地方論 「どちらか」ではない「どちらも」


帯にも書いてあるのですが、「どちらか」ではない「どちらも」という言葉がとてもよくこの作品を表しています。

物事は二元論ではなく、グラデーションがあるよね、自分にとって居心地がいいところを探すことが大事だよねと、語りかけてくれます。

難しい学術的な話ではなく、小松さんが暮らしているいわき市を舞台に、日常で感じたこと、経験したことをベースに、都市や地方について一緒に考える作品です。

「うじうじと考えることが、とても豊かな時間になるということだ」

ぼくはこの文章を読んだ時、涙が出そうになりました。

都市部の孤独感、田舎の閉塞感、どっちにも振り切れないモヤモヤを抱えていたからです。

ぼくにとっては勇気をくれた本なので、とても思い入れが強い本です。

新型コロナウイルスの影響で変わった生活についても描かれているので、ぜひ読んでみてください。




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