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クッキーには楽しいが詰まってる
はじめてのクッキー作り
我が家にオーブン機能付き電子レンジがやってきたのは小学校低学年の頃だった。置く場所がなかったのか冷蔵庫の上に乗せてあり、滅多に使わなかった。
ある休日、父の「クッキーを焼こう」の一言で始まったはじめてのクッキー作り。父が食べたくて言った訳でもないと思うので、おそらく私が作りたいとせがんだのだと思うが、記憶の中では父主導のもとでのお菓子作りだった。
台所のテーブルで粉まみれになりながらの型抜き。バニラエッセンスのよく効いた少し甘めの硬いクッキー。楽しかったし美味しかった。多分、家族みんなでクッキー作りをしたのはその一度きりのはずだけど、印象深く鮮明に記憶に残っている。それから小学生の私はたまにひとりでお菓子作りをするようになった。私がお菓子作りが好きになったきっかけは、この日のクッキー作りだった。
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子ども大好きお菓子作り
子どもと一緒にお菓子作りをするのは、こちらに相当余裕がある時でないと難しい。私が何か作っていると当然子どもが寄ってきて一緒にやりたがる。できることならやらせてあげたいと思ってはいても、時間と勝負の作業をしている時や、生地を練らずにサックリ混ぜなければならないような時に横入りされてしまうと、
「ああー、今、このお菓子はちょっとごめんね、また次!そうだ、今度一緒にクッキー作ろう。うんうん、クッキークッキー」
となる。子どもと一緒に作るお菓子といえば、クッキーかホットケーキではないだろうか。丸めるだけのスノーボールなんかは一緒に作って楽しめて、たくさんできて、すぐ美味しい。
・ブールドネージュ
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ひたすらころころ丸めて焼くだけ焼いて、冷めたらなかない粉糖をまぶす。
ホワイトデーなど大量生産に最適。
・ディアマンクッキー
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丸く切るのが意外に難しい。色んな種類を一度に作って並べてみたかったけどプレーン、ココア、抹茶の3種が限界。
・ボタンクッキー
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ディアマンクッキーと同じく3種類の生地から作ったボタンクッキー
・アイシングクッキー(モンスターボール)
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アイシングクッキーは想像を超える難しさだった。技術とセンスと画力が必要だと痛感。色を作る時点でだいぶ難しい。
・アイシングクッキー(パックマン)
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コロナ禍、私はたびたびお菓子を作った。全国一斉休校でホームステイが続いた時、子どもと一緒にクッキーを焼いた。将来この期間を思い出した時に、退屈でおもしろくなかった記憶よりも、みんなでクッキーを焼いた記憶の方が残ればいいなという思いを込めて。クッキー作りには楽しい思い出が詰まっている。