ドラマ 大奥 11〜13話メインにいろいろ語る
⚠️ドラマ版のネタバレ、完結済み原作漫画『大奥』の今後の展開など、ネタバレ多々含みます。ご注意ください。
シーズン1の感想はこちら☟
楽しみにしていた大奥シーズン2!!
医療編は大奥の中でもちょっとだけストーリーのテイストが違くて、なおかつこの作品のとても重要な部分だと思っています。
どんな感じになるかな〜と思って見たのですが、なんか原作改変というか、お話を省略するためにドラマ版のオリジナルシーンが結構あったような気がします。
個人的感想なんですが、家治が自分の死を悟って(しかも毒を盛られていたことも知って)田沼に心の内をぶちまけるシーンの改変には、その意図がわからずちょっとだけ疑問が残りました。
原作でも家治が取り乱すのは同様なのですが、原作では田沼に八つ当たりしながらもどこか縋っている感じがしました。しかしドラマでは誰かれかまわず当たり散らすヒステリーと化してしまっている気がして…。
これについては個々の感じ方の違いと好みの問題なので、どちらがいいとか悪いとかではありません。
ではなぜ家治がこんなにヒステリックになったのかと考えたとき、原作ではあの場に青沼は同席していないんですよね。そしてドラマでは青沼を「黙れ!化け物!」と罵倒したことで、よりヒステリー感が強調された気がしたのです。
個人的感想を言えば、この台詞の改変はめちゃくちゃ悲しかったです。御台が命を懸けてまで守りたかった『蘭学』という希望を、青沼を、ただただ自分の感情だけで攻撃したことがつらすぎる。
このたったひと言があっただけで、御台への想いや我が子を失った悲しみ、死への恐怖や将軍としての無念さが一気にかき消された感じがしてしまって。
たしかに家治は調子のいいところがあると評されていますが、これじゃあ調子がいいというかただの自己中じゃんとちょっと思ってしまいました😔
なんでこんな改変したんだろう?と思ったんですが、きっとこれにもなにか意味があるはず…。
そう考えたときにやはりこの後の、ある意味で主役ともいえる治済へと繋がっていくための布石だったのかなと思いました。本当の化け物は一体誰なのか…と。
あと逆にとても良かったのが鈴木杏さんですね。
実は平賀源内のキャストが鈴木杏さんと知ったとき、鈴木杏さん自体は普通に好きな女優さんだけど平賀源内のイメージではないなと思っていたんです。
でも動いて喋っているのを見た瞬間に「平賀源内だ!!」と思いました。青沼に生きてるだけじゃダメなんだよ!と悲痛な胸の内を訴えるシーンは泣けたなぁ…。
あと黒木さんの最後の叫びもすごかった。原作そのまますぎて、感動&鳥肌。
そして原作そのままといえば中村蒼さん!!!
登場した瞬間にこれはもうよしながふみさんが描いた家斉そのままだ!と思いました。あの表情管理すごすぎんか。
うちの旦那は原作未読なのですが歴史には詳しいので、家斉=オットセイ将軍というのはすぐ分かるんですね。
だからキャストが爽やかイケメンの中村蒼さんと知ったとき、チャラついたイケイケな将軍になるのかと思っていたみたいなんですが、実際に登場シーンを見た瞬間に「え、家斉めっちゃ弱々しすぎん?ポンコツ臭ハンパないんだけど」とすぐに家斉のキャラクターを察していました。
それくらいまじで中村蒼さんのお芝居がすごかった。
このあとのストーリー展開は女同士の戦いがドロドロしていて、原作を読んでいてわたしもイヤ〜な気持ちになったりすることが多かった部分なんですが、ドラマでどんなふうに描かれるのかとても楽しみです。