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【米づくり大学活動報告 番外編】 工場見学ツアー!

麒麟山米づくり大学2回目の現地授業、稲刈りを控えた前日。オプショナルツアーとして麒麟山酒造製品部の工場見学が開催されました!

9月15日、まだまだ蒸し暑さが続いていた阿賀町津川。麒麟山酒造本社の目の前を流れる清流、常浪川でひと涼みしてから向かいました。背にそびえたつ山がそう、「麒麟山」です!

浅瀬で透き通る美しさの水。麒麟山のお酒はこの常浪川の伏流水で仕込まれているのだとか!

今回見学させていただいたのは麒麟山酒造本社に隣接して建っている「製品部」の工場で、主にお酒の貯蔵から瓶詰までを担っています。

いよいよ工場の中へ!

建物にはいるやいなや、右手には銀色に光るタンクローリーが。よく見ると…「品名:酒」!搾ったお酒はこのタンクローリーで蔵からはこばれてくるのだそう。参加者からは「運転してみたい~!」との声が上がりました。

大型免許があれば運転できるそう。憧れる…!

運ばれてきたお酒はこちらの装置ですぐに火入れされます。67度で加熱することで、酵素の動きを止めることが目的です。

どうですかこの機械感!工場見学楽しい!

火入れされたお酒はこの建物内にある大きなタンクに移され地下水で冷却されます。タンクの数はなんと92本。暑かった外に比べて中がひんやりしていたのは貯蔵場所だったからなんですね。

お酒の品質を保つには温度管理が大切。このパネルでタンクごとに温度を電子制御しています。

2階に上がると、20,000 L入るという大きなタンクがずらり。こちらでは「伝辛」など普通酒が貯蔵されており、寝かせることで味がまろやかになっていくのだそう。

麒麟山「紅葉」など、ここで最長20年熟成されるお酒もあるのだとか。ロマンがありますね!

熟成されたお酒は濾過されることで研ぎ澄まされた味になっていきます、職人さんの味の見極めとさじ加減が大事な工程です。この金属の枠の間にろ紙などのフィルターをセットしてお酒を流します。濾過装置、個人的には見られて嬉しかった設備ナンバーワンなのです~!

筆者もワインの濾過作業は体験したことがあるのですが、すぐに目詰まりが起きてしまいかなり大変な作業だった記憶があります。純米酒などは一日がかりの作業になることもあるのだそうです。

次の部屋へ進むと急にもわっとした熱気の中にガシャガシャと響く音。いよいよ瓶詰作業の場に到達した合図です。お湯で洗われた一升瓶がベルトコンベヤーに乗って流れていき、みるみるうちにお酒が詰められていきます!

この日は「伝統辛口」の一升瓶を瓶詰中!

中央の丸い機械をぐるっと一周するとあっという間にラベルが綺麗に貼られ、おなじみの麒麟山の姿になった瓶が流れてきます。速すぎて何がなんだかわからないけれど、周りを行き交う一升瓶にとにかくワクワクする空間です。これぞ工場見学!学生からも歓声が沸き起こっていました!

左端は瓶を6本一気に持ち上げる機械。見ていると爽快な気分になります…

チェック工程を無事にくぐりぬけた一升瓶は出荷用のケースへ。行ってらっしゃいー!

ラベル貼り体験


最後にはなんと、麒麟山「金雲母」のラベル貼り体験もさせていただけました!「ながれぼし」「金雲母」の2銘柄は麒麟山特注の六角瓶に入っているため先ほどのような機械でラベルを貼ることはできず、一本一本手作業で貼っているそうです。

皆さんの元にも私たちが貼った瓶が届くかも?無事出荷できますように…!

社員の方に丁寧に教えていただきつつも、いざ体験するとラベルをまっすぐ貼るのが意外に難しく皆緊張の面持ちに。スピーディーにこなされていた凄さがわかります。貴重な体験をありがとうございました!

工場見学を終えて


今回見学させていただいた工場の入口。右手には天井高く積みあがる一升瓶のコンテナが。

「原料米のすべてを阿賀町産で」というこだわりを一切ぶらすことなく、多くの人が毎日楽しめる大きな生産量を誇ることも麒麟山の強みの一つ。量を扱うからこその光景の中、温度管理に味のチェック、出荷までどの工程にも職人さんの長年の経験が欠かせないことがわかる、とっても人を感じる工場見学でした。このたくさんのタンクを満たし続けるには酒米栽培の維持も鍵になるわけで、我々も頑張らねばという身が引き締まる思いです。

学生から絶えず上がった質問にも丁寧に答えてくださり、それぞれの工程だけでなく酒造りのこだわりをより深く知ることができた工場見学ツアーでした。親切に受け入れてくださった製造部の皆さん方、本当にありがとうございました!


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