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#22. 恐ろしの高速道路


ここ一年くらいの間に、キャリーケース一台と、ペットでも相棒でもある私の大好きな米太郎(うさぎ)を引き連れ、色んな土地へ車一台で移動している。
最高で12時間かけて走ったこともあって、これだけ聞くと運転好きな女のようにも思えてしまうが、私は運転は大の苦手だ。


教習所では、先生に、『軽自動車以外は絶対に乗るな!』と何度も釘を刺され、実技試験は5回も落ちた経験がある。人一倍緊張してしまう私の性格のせいで、試験となるとすぐにおかしな行動をとってしまう。S字とかいう無駄にクネクネしたやつ、あれが1番苦手で、序盤から何故か乗っかりにいってしまう。本当にどうしようもなく怖かったアレ。6回目の正直でなんとか乗り切ったが、毎回再試験のたびに合格できるまで追加して払う6000円の出費がどうにもこうにも痛過ぎた。
途中からは試験を合格したい、という純粋な思いより、もうこれ以上お金を払えない、という恐怖心と焦りで何とか合格までこぎつけた。

運転する時は今でも常に緊張感が付き纏うし、自分が優先でも、向かってくる車に無駄に気を遣って、変に譲ったりしてしまう私の性格がおそらく事故を引き寄せている気がしてならない。



ちなみに私が1番苦手な高速道路の運転。
苦手な理由は3つある。


一つ目は単純に右側に行くのが怖いこと。
とにかく100キロ速度で走り過ぎてく右側の車達。ナチュラルに言って恐ろしいし、右に車線変更した瞬間にぶつかってくるのではないかと言わんばかりに急加速してくるのが怖い。

2つ目は、かなりの高確率で眠くなること。
おんなじ景色を見ていると、段々と眠くなってきてしまい、普通に高速運転しながら眠ってしまったことが何度もある。その度に顔を引っ叩いてみるが、全然眠い。危険と隣り合わせの状況でも寝てしまう私の脳は一体どうなっているのか?と疑ってしまう。
もはや運転に関しては、自分を信用出来なくなり、苦手なスースーガムをクシャクシャな顔をしながら噛み砕き、モンスターという飲み物を常時飲み、エスタロンモカという眠気をやっつけてくれる錠剤を高速を運転する前には飲むようになった。
お陰で眠気はやってこない代わりに、毎度カフェイン摂取過多で吐き気を催す。
眠ってしまって事故るよりも吐いてしまった方が楽だ、という極端な選択肢を私は毎度強いられている。
トラック運転手の人たち、本当に凄すぎない?!と毎度トラックを見かけるたびに尊敬の念を感じる。

3つ目は、高速道路でチケットを取るのを忘れてしまうこと。
まじでしょうもな過ぎて自分に呆れるのだけれど、何故か1番最初のゲートでチケットを取り忘れる事が何度もある。
料金所でチケットを取り忘れたことを伝えると、『どこの場所から乗ったんですか?』とめちゃくちゃ悪人を見るような目で聞かれるが、私の責任だから仕方ないし、申し訳ない気持ちで溢れかえる。
場所を答えると、『次からは絶対に取るようにしてくださいね!』と念を押されて、次は絶対に取るようにしよう!と心に誓う。
それでも忘れてしまうことがあったので、やはり私は高速に乗る時の自分の信用の無さを恐れて、高速に乗る前には呪文を唱えるようにして『チケットチケット〜!絶対とるぞ〜!!』ともはや何が何だかよく分からない謎の目標を掲げながら、高速に乗るようにしている。

こんだけ多くの恐怖が潜んだ高速道路、
何度運転しても、何時間道路を走っても、やはり怖いものがあるし、もはや命の危険すら感じている。

最近になって分かったこと


でも最近になって分かったことがある。

それは、右側の車が私の車を煽るように猛スピードで飛ばしてきているんじゃなくて、私が車線変更をする時に無意識にもブレーキを踏んでスピードを落としてから車線変更をしていたのだ。(すれ違った多くの人たちや車たち、本当に申し訳ないです)

だから、結果的にいうと、私の車線変更の仕方が間違っていただけだった。
スピードを変えずに車線変更をすれば何も問題なく移動できるのか、と納得したが、
早速高速道路を使うタイミングがちょうど昨日あったので、ブレーキを踏まずに車線変更をしたら、今度は後ろを気にし過ぎて前の車と距離が近づき過ぎて危うく衝突しかけた。
本気でトラウマレベルだし、免許返納を自分に申し出たいぐらいの気持ちで運転は向いていないことを再認識した。

高速道路はいつまで経っても慣れないし、怖いし、眠い。
眠くなる自分を吐き気以外で抑えるものを今すぐにでも見つけたい。

みんなどうやって高速運転してるんだろうか。

人生も高速道路も、スムーズに進める人たちは、先を見据えて行動するのが上手なんだろうな。私ももう少し、前も後ろもバランスよく見ながら進めるように頑張ろう。

逃げるな、私。頑張れ、私。






                  No.22

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