2023年5月8日 小松庵銀座 森の時間|WITZホルンカルテット演奏会「森のホルンの響き」
5月8日(月)銀座ギャラリータイム「森の時間」は、WITZホルンカルテットによる演奏会「森のホルンの響き」を開催しました。
“WITZ(ウィッツ)”はドイツ語で冗談という意味だそうです。メンバーは飯島さゆりさん、木村淳さん、源真理さん、木村あすかさん。
現在、銀座ギャラリーにて個展開催中の画家・梅﨑弘さんと飯島さんの親交があり実現した演奏会。そのきっかけは約30年前、ベルギーの日本人大使館での梅﨑さんの個展に、ブリュッセル音楽院に留学中の飯島さんが訪れたことだったそうです。長い時間を経て紡いだご縁が今回のホルン四重奏を導きました。
4人のホルン奏者が集まって奏でる夢の共演
まず1曲目に披露されたのは『狩のランデブー(Le Rendez-vous de Chasse)』。これは森や山で狩りをするとき、ホルンの音色で「ここにいるよ」「ここで合流しよう」そんなふうに呼びかけていたことから作られた曲です。
続いては、ホルン四重奏の曲を集めたドイツの教本『緑本(Wald Horn Quartette)』にもある定番曲、シューベルトの『菩提樹』。和音が魅力的でお客様も聴き入っている様子でした。
次は、ルロイ・アンダーソンの『プリンク・プレンク・プランク(Plink,Plank,Plunk!)』。弦楽器の曲をなんとホルンで挑戦、息継ぎがなかなか大変そうですが、さすが4人の息がぴったりです。
最後は世界中でブレイクして日本でもCMで聞き覚えのあるボサノヴァの名曲、ジョルジ・ベンの『マシュケナーダ(Ma que nada)』を演奏。
曲の合間には、木村さんがホースで作ったホルンを紹介してくれました。ホームセンターなどで売られている、ごく普通のホース3.8m(ホルンの管の長さと同様)を巻いてマウスピースをつけたものです。実際に吹き始めると「わぁー!」というお客様の声が。目を閉じて聞いていたら、まさかホースのホルンで演奏しているとは想像もつきません(笑)ホルンは大きな音が出てしまうため、演奏旅行時のホテルで練習するときなどに活用しているそうです。
そして、アンコールで選曲されたのはジュディ・オングの『魅せられて』。こんな歌謡曲まで!ホルンで見事に披露していただきました。お客様も懐かしい聞き覚えのある曲に拍手喝采でした。
全5曲、あっという間のひとときでしたが、圧倒的な音色を感じさせる曲から快活で踊りだしたくなるような曲まで、ホルンの様々な表情の音色を存分に楽しむことができました。
小さなお蕎麦屋さんで4人のホルン奏者が集まって演奏するというまたとない機会をいただき、とても贅沢な時間をありがとうございました。
演奏会の様子はこちらのダイジェスト動画で見ることができます。
PROFILE
木村淳
石川県金沢市出身
1978年 桐朋学園大学中退、1978年~1986年 東京交響楽団に在籍
1986年~2020年 東京佼成ウインドオーケストラに在籍。
現在フリーランス、つの笛集団メンバー、さいたまホルンの会会員。
木村あすか
千葉県出身
昭和音楽大学を卒業。ならびに桐朋学園大学研究科修了。
ホルンを宮田四郎、山岸博、樋口哲生の各氏に師事。
卒業後、昭和音楽大学演奏研究員を勤め、現在フリー奏者。オーケストラや室内楽、レコーディング等で演奏。
ヤマノミュージックサロン新宿店 調布店 池袋店各講師。
源 真理
富山県出身
国立音楽大学卒業。
ホルンを松田浚良、安原正幸、千葉馨、大野良雄、阿部雅人の各氏に師事。
オーケストラ、室内楽、ミュージカルなどで活動。
木管アンサンブル・アミスタ、WITZ ホルンカルテットメンバー。
飯島さゆり
千葉県生まれ
東京芸術大学、フランクフルト音楽大学を卒業、ブリュッセル音楽院を修了。在欧中、トリア市及びドルトムント市の歌劇場管弦楽団契約団員を務める。
大宮光陵高校音楽科及び幕張総合高校音楽コース非常勤講師。
WITZ ホルンカルテットメンバー、さいたまホルンの会会員。
飯島さんと親交がある画家・梅﨑弘さん個展「光と風」は小松庵銀座ギャラリーにて6月4日(日)まで開催中です。
小松庵総本家 銀座 森の時間(平日16:00〜17:00)は展示してある作品をじっくりご鑑賞いただける、ギャラリー・タイムです。(この時間はお食事の提供はしておりません。)
今後も不定期でワークショップやトークショーなど様々なイベントを企画していきます。お気軽にご参加ください。
小松庵総本家 銀座(Tel. 03-6264-5109)
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