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午前1時のオムライス。
仕事をしながら流し見をしようなんて
なんとなく流したはずの昔のドラマは
想像以上に見入ってしまって、
気づいたら夜中の1時になっていた。
私の生活では起きるはずもないシンデレラストーリーに
ありえないんなんて思いつつも、
くるくる変わる展開に夢中になって。
ドラマの中で主人公が食べていた、
「 思い出のオムライス 」が
どうしても食べたくなった。
朝起きて、冷蔵庫の中を確認したら、
お昼ご飯は絶対オムライスにすると家族に言い放ち、
少し早めに仕事に行った。
帰宅してすぐ、キッチンに立ち、
冷蔵庫に残ってる野菜で適当に付け合わせを作ったら。
本命のオムライスに取り掛かる。
絶対に泣かないなんて決めて挑んだ、
玉ねぎとの戦いは見事勝ち抜いて
出来上がったケチャップライス。
贅沢にバターをに溶け込ませ、
卵を注いだフライパンにケチャップライスを乗せて
くるっと包み込む。
くるっと卵でご飯を包み込む母の姿は
まるで魔法をかけているかのようで、
食卓にオムライスが並ぶ日は一段と嬉しかったのを思い出す。
私の作ったオムライスを見て、
美味しそうと呟く母に、
なんだか不思議な感覚がした。
「 思い出のオムライス 」
komameri kae.