最近の記事

キャラメル

変な夢を見て目を覚ます とても気分が悪い いや  これは夢のせいでは無い 寝ぼけながら  体温計を探る 3年ぶりの高熱だ 食欲は無いけど キャラメルを手に取った 特別好きなわけじゃない 家に甘いものがこれしかなかっただけ キャラメルが溶けていく 39.3°の熱 記憶が白くなってゆく 目が回る  グルグルぐるぐると回る ベランダの隙間 煙を空へ逃す 火種が足元に落ちる 君がいたあの日の煙を思い出す 君が落書きしたキャラメルの箱 なかなか捨てられなくて君に笑われたっけ

    • 私とあの子

      課題のために起きてた いつのまにか部屋は真っ暗で 仰向けになって天井を  眺めてる私は何をしてるの? 充電中の端末 手に取って インスタグラムを開く そこにはあの子の名前 理想的な世界が広がっている なんでこの子ばかり また無意識に惨めな自分と比較している 充電済みの端末 線は繋がったまま 寝たフリをしながら考える こんなこと考えてたら  いつの間にか 外はあかるくて 外には白い世界が広がっていた なんだか自分が寂しいやつに見えてきたな 私の涙なんて溶けた雪と一緒に

      • カスミソウ

        君の部屋にはいつもカスミソウが飾ってあった 駅前の花屋を見る度に思い出す 白いカスミソウ 白いカスミソウには幸福って意味があるんだよ。 私も幸せになれるかな。 なんて笑顔で言う君 今の僕にはわかる けどもう君はいない 君と過ごした街を夢心地で歩く 真夜中手を繋いで歩いたコンビニ 君が通っていた美容室 切ったばかりの髪を自慢してくる彼女は 世界で一番かわいかった 忘れられない部屋の温度 ここには2人がいた 僕は君を幸せにできなかったんだね 今日もカスミソウを買って帰

        • 寝たら明日が来てしまう

          君ならどこに行っても大丈夫だよ 高校卒業式、3年間お世話になった担任の先生にかけられた言葉だ。 とても嬉しかったし、本当にそうだと、私自身も思っていた。 私には自信があった。 それは根拠の無い自信ではなく、他の人の何倍も努力してきたつもりだったから。 高校生だった私はたくさんの人に 完璧だ と褒められ、真面目でしっかりしてるという印象がつけられていた。賢いと褒められたり、クラス長に推薦されたり、部長を任せてもらったり。 進路決定においてもしっかり有言実行し、 高校を卒業

        キャラメル

          1番線4号車2番ドア

          ああ、今日も憂鬱だ なんて思いながら 今日も1番線4号車2番ドアから電車に乗り込む はあ、今日も疲れたな なんて言いながら 今日も2番線5号車1番ドアから電車に乗り込む 緑色を辿る毎日も今日で終わる 忘れるんじゃないかって 消えてしまうんじゃないかって 天才にはなれなかった 努力家にもなれなかった 私は一体何をしていたんだろう 悔しくて 寂しくて 情けなくて 私は今日、ここから姿を消す

          1番線4号車2番ドア

          昼の月

          帰り道 今日もゆっくり自転車を漕ぐ まだ明るい空に白い月が映る あと2回曲がったら君の家 まだ帰りたくないから 今日もあの公園のベンチに座ってお話しよう いつの間にか青暗くなった空と街 さっきまで薄く目立たなかった月が とても強い光で僕たちを照らす 帰らなきゃ、といいながら君はまたベンチに座った 月の光に照らされ影になった君の横顔、 世界で一番綺麗だった

          灰色の心

          僕が頑張れる理由が消えました どんな相手なのか それを聞けるメンタルはない 顔も学校も 偏差値71くらいかな と、予想する せめて僕の手の届かない相手であってくれ あの日、僕と君は並んで歩いていた 僕と肩が触れたとき、君は僕に謝った 画面に映る君と誰かの写真 肩の触れた写真 顔は写ってないけど 君の笑顔が頭に移るんだ 僕が君のこと今考えているように 君は僕の知らないあの人のことを考えてるんだな 君が幸せになるときは 僕も幸せになるって そう思っていた 無駄だよ 叶わ

          灰色の心

          1年記念日

          7月上旬 まだ梅雨は明けない LINEのBGM 君はこの曲を聞いてた だから私もこの曲を聴いた 長袖はもう着ない 本当は半袖だと肌寒い けどこの肌寒さが心地いい この鳥肌は寒さのせいか 君と初めて出会った場所 君との帰り道 君の夢のこと 君とのLINEのトーク 君の愛犬の名前 現実が記憶に変わっていく 君の背中を眺める 去年は2人並んでいた 夜空に花が咲く 音がなり 零れ落ちる 君が言ったのは何度目かな 私との会話なんて覚えてないよね 離れるくらいなら我慢が幸せ

          1年記念日

          溺れてしまいそうだ

          真夜中の音楽番組 聴き慣れた声が部屋から漏れて 言葉が心まで溶けてゆく 胸が熱くなる 僕の手元から聴こえる聴き慣れた音 なにかが零れ落ちて 溺れてしまいそうだ 白い吐息で遊びながら 1人で長い信号を待っている 早送りみたいな車の群れ 絡まるイヤホン 向かい風の中の自転車 冷めきった湯船に浸かって 1人で考える 本当は強くないんだ 強がってるの 持っているのは無駄な期待とプライドだけ 僕の寂しさははいつの間にか 枯葉に混じって踏まれてゆく 重くなってきた瞼を無理矢理開

          溺れてしまいそうだ

          かわいい、こ

          新しいショートブーツに お気に入りのコートを羽織る カメラを下げて SNSで見つけた下北沢のワンピース屋さんへ 帰り道に‪新しいマスカラを買った 予定なんてないけど、 ちょっと試してみよう ビューラーでギュッとまつ毛を上げて マスカラをつける このカラーマスカラにはこのマットのシャドウを リップはベージュで 涙袋もしっかりね ハイライトをつけないと物足りないな ‪いつの間にかフルメイク完成してるっていうオチ‬ あ、明日学校なのにこんな時間 有名ブランドをかき集めただけじ

          かわいい、こ

          はじめまして

          19歳、女。 書くこと全て妄想です。

          はじめまして