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大阪市の神社と狛犬 ⑮浪速区 ⑩白木神社~大正時代の強面狛犬~

大阪市浪速区の地図と神社

大阪市には、現在24の行政区があります。浪速区は上町台地の西側、大阪市のほぼ中央に位置します。区の面積は4.39㎢で、大阪市で最も狭い行政区です。区名は、王仁が詠んだと伝えられる古歌「難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと 咲くやこの花」からとられました。
浪速区は、長い歴史をもつ「大阪木津卸売市場」や「でんでんタウン」など市内でも有数の商業地域として発展してきました。また、大阪のシンボルといわれる「通天閣」がある新世界など、庶民の町として親しまれています。

浪速区には、神社庁に加盟する神社が4社ありますが、これら以外にも少なくとも5社が確認できます。
白木神社は、南海汐見橋線木津川駅から北へ300mほどのところに鎮座します。周囲には住宅や工場、倉庫があり、目立たない小さな神社です。神社の少し西側には木津川が流れています。


白木神社

■所在地 〒556-0027 大阪市浪速区木津川2-4
■主祭神 市杵島姫命
■由緒  大阪市中央区に鎮座する坐摩いかすり神社は、もとは旧淀川河口近くの南渡辺の地にあった。その川向かいが新羅江庄(後の北渡辺)で、ここの氏神が白木神社(新羅神社)であったようだ。
大坂城築城に際して坐摩神社は移転を強いられ、南渡辺の人たちは船場の西の現在地に移ったが、北渡辺の人たちの移転先はなかなか決まらなかった。元禄年間になってようやく現在の浪速区に落ち着き、氏神である新羅江庄の神を、この地で白木神社として祀った。

白木神社境内

狛犬

■奉献年 大正九年十月(一月)一日
■作者  不明 
■材質  花崗岩
■設置  参道左右

大正9年奉献の狛犬(阿形)
大正9年奉献の狛犬(阿形)
大正9年奉献の狛犬(吽形)
大正9年奉献の狛犬(吽形)

大正9年(1920)奉献の石造狛犬。阿形は両脚から台座にかけて割れた痕が見られる。耳を後方になびかせ、つり上がった目をした強面である。吽形の頭上には盛り上がったような角がある。彫りの鋭さはないが、大正期の国産狛犬として貴重である。

〈白木神社拝殿〉

白木神社拝殿

〈白富龍王社〉

白富龍王社と七重の石塔


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