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壊れても愛おしい

最近、家のウォシュレットの調子がおかしい。
リモコンの言うことを聞いてくれない。
でもなんだか愛おしいと感じている自分がいた。

故障したなら直せばいいし
壊れたなら買い換えればいい。
今までの私ならそう思っただろう。

でも今回は違った。

時々言うことを聞いて、時々そっぽを向くその姿が
可愛くて可愛くてしかたない。

なぜだろうと考えると
トイレ掃除で愛着が湧いたのではないかと思うのだ。

汚れたら都度掃除し、
週に一度は、丁寧に手で掃除している。

きっとその子に触った数だけ
可愛く思うのだろう。

完全に壊れてしまうまでは、ご機嫌をとりながら、
最後まで一緒にいようと思っている。

毎日の床拭きも、最近はクイックルワイパーではなく、雑巾を絞って手で拭いている。
そうすると、歩いた時、とても床が柔らかい。

触れる数だけ、優しく、可愛く思える。

だから、ものを増やさないことも大切なのだろう。
私の手で触れることのできる回数は限られている。

物が多いと
家の全てのものを毎日触ることはできない。

だから、大好きなものだけに絞って
毎日触れて、大切に触れていけば、
家中のものが可愛く見えてくるといいことなのだろう。

家中のものが優しく、可愛く、愛おしく思える生活なんて
なんて素敵だろう。

気分屋のウォシュレットから
学んだ出来事だった。

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