水道工事狂想曲 第一楽章

狛江スリムは、元スナックだった場所を居抜きで借りました。設備は概ね揃っており、掃除は必要でしたが思ったよりもそのまま使えそうだった、というのもトントン拍子な開店に大きく一役買った要因です。

しかし掃除している最中、トイレの水を流す際の水漏れがあることに気づきました。何度か流すと床に小さい水溜りができる感じなので、場合によってはお客様に迷惑がかかってしまいそうです。これは直す必要があるな、と水道屋さんを探すことにしました。

できるだけ安く上げたいので、ネットで業者を探すことにしました。どうしても2018年内に立ち上げたい気持ちがあったので、すぐに対応できて値段もできるだけ押さえたいという条件の下、Google先生を中心に探し回ります。見つかった候補の中から安かった業者に連絡を取ると、見積もりのために現地調査に来てくれることになりました。

実際の現地調査を行うと、エアコンの排水の問題、トイレの配管の古い使用部材の問題、厨房手洗いの排水の問題など、いくつか追加の問題が見つかりました。結局思ったよりも高めの見積もりになってしまいましたが、スケジュールには合わせてくれるとのことなので、そのまま作業を依頼して保健所の内検の予約を入れる運びになりました。

その際水道業者から言われたのは、トイレの手洗いは別口設置の必要性はなく、タンク上の水が手洗いの代わりになるから取り外して大丈夫ということでした。その方がスペースもあくしスッキリするので、外して問題ないのであればむしろありがたいくらいです。ではそれでお願いしますということで、後日の作業日には予定通り撤去とその他の水道工事が行われました。

さぁこれで、あとは保健所検査を待つばかりです。検査日当日は上司らしい年配の男性と、まだ新人の雰囲気が漂う若めの女性の二人組がやってきました。年末だったので忙しいらしく、挨拶もそこそこに店内をチェックしていきます。

これを終えればいよいよ開店。なんてことを想像しながら検査の様子を眺めていると、トイレの中を覗いたところで男性検査員がこちらを向き直りました。

「あ、これダメです。不合格です」

(第二楽章へ続きます)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?