難民を知り、支援を深掘り!〜世界難民の日企画イベントレポート②〜
国際協力サロンのきりちゃんです。
6月20日は国連が定める『世界難民の日』。国際協力サロンでは、紛争や迫害から逃れることを余儀なくされた人々の苦境に立ち向かう勇気を与える日を迎えるにあたり、難民の保護と援助に関する学びを深める企画を行ってまいりました。(第一弾と第四弾について書いた企画については前記事をご覧ください!)
今回は世界難民の日企画の第二弾と第三弾である、映画上映会『難民キャンプで暮らしてみたら』とクロストーク『ゆるゆるクロストーク・私の難民/移民支援』についてお伝えします。
第二弾・映画上映会
こちらでは、まず『難民キャンプで暮らしてみたら』というアメリカ人映画監督がシリア難民キャンプで日常生活を体験するドキュメンタリーを鑑賞し、そして難民キャンプに行かれた方から難民キャンプのリアルを伺いました。
キャンプ内外で暮らす難民の方々にクローズアップされるドキュメンタリーでは、助け合い・共助の精神に基づく生きる力強さが印象に残りました。隣人を大事に困っていることは手伝い合う優しさ、難しい状況の中でも生計をたてる逞しさ、心の傷を抱えながらも未来を見据える意志の強さ。どんな状況でも諦めない人の強さをとても感じられました。まだまだシリア内戦が収束の様子がなく多くの難民/避難民が戻れていませんが、月日がたった今どうしているのかが心残りです。
このドキュメンタリーの観賞後に行われたトークイベント『難民キャンプを訪れてみたら』では、ロヒンギャ難民キャンプ@ミャンマーでボランティアをされていた方と南スーダン難民キャンプ@エチオピアでスポーツ支援をされていた方にきていただきました。
主に話していたのは、長期化するキャンプ暮らしの中での支援のあり方と近隣住民との関わりのあり方です。近隣住民の不満がなく共生できる仕組みとして、近隣住民をまきこんだ支援を実施することがあるなど、支援のあり方について考えさせられました。
まだまだシリア内戦が収束の様子がなく、ドキュメンタリーでみましたシリア難民の多くが戻れていませんが、月日がたった今どうしているのかが心残りです。キャンプ暮らしが長期化する中で生まれてくるであろう、施設の劣化や緊急性が低くなることによる支援の質の低下など、解決案は今まさに求められていることだと再認識しました。
第三弾・ゆるゆるクロストーク
こちらでは、『難民/移民支援に関わってみたら』という題で、難民/移民支援に関わる若者の活動と興味をゆるゆると話し合いました。
入管での支援、交流機会の創出、そして言語の支援など様々な関わり方がある中で、援助と被援助の枠からどう抜け出すかについて主にディスカッションしたのが印象深いです。
上下関係が生まれやすい支援のスキームの中での、対人支援の難しさを改めて感じました。それでも支援し続けるために、踏み込みすぎないよう境界線を引きつつも、同じ視線に寄り添う”友達”であることが大切なのかもしれないと、クロストーク参加者の活動への熱意から気づかされました。
国際協力や平和のために一歩踏み出している方々の入る国際協力サロン。
この場だからこそ、様々な実践例と共に難民支援を深く考えることができました。学んだことを実践の場にも活用してゆこうと思います!
国際協力サロンでは「まなぶ、つくる、つながる。」を合言葉に国際協力について学んでいます。今回のように自主的に勉強会やイベントを企画・実施することもできます。国際協力サロンで一緒に勉強したいという方のご参加、ぜひお待ちしております!