【第153回】一線などない
行動経済学や行動心理学、社会心理学など、人の行動にフォーカスを当てた学びがあります。
・・・いや、本当にたくさんありますよ。
一生読んでて、終わらない程度。
その中でも心理のイメージとちょっと違うのは原因を人に見ないってところでしょうか。
有名な実験ではスタンフォード大学の監獄実験があります。
無作為に選んだ人を看守と囚人に分けて、役割を与える。
そうすると役割の通りの行動をとる、というものです。
人はどこまで残忍になれる?
この実験は当初、所詮実験として囚人役、看守役ともにどこか軽く考えていたのですが、1日目を終えた時点で、すでに様子がおかしかったんです。
看守の役割を1日全うした人の感想としては
・囚人に対しての酷い仕打ちだと思っていたが、行動が止められない。
・看守の盾があり、規律を守らなければならない。仕方ない。
そして、囚人の方も「いつでも実験を途中で止めていい」という前条件があったにもかかわらず、抵抗をすることをしなくなっていきました。
あんまり実験レポートを読んでて気持ちのいいものではないので詳細は控えますが、悲惨でした。
もちろん実験なので暴力的な虐待は禁止されています。
囚人は自分の名前は番号となり、規律を守れなければ、罰として腕立てなどをさせられるのが初日でしたが、実験が進むにつれて・・・。
よく言う私は違う
これはもしかすると、私たちに当てはまらないかもしれません。どんな人も集団で生活している以上、否応なく、隣人に影響をうけるものです。
想像してください。
あなたが不慣れな現場に行ったとします。そこであなたは仕事のいろはを教わります。
あなたにとってはよく分からない環境下であなたが取るべき行動は?
おそらく他人の真似をするでしょう。
こころの底では違うと思っていても。
また、没個性の下では、多くの人は利己的になります。
誰がやったか分からないのであれば、過剰に攻撃してしまうようです。
ネットとかでもそんな感じですね。
いつだって足場は崩れ去ります。
安全が危険に。
安心が不安に。
信念が洗脳に。
暗い話ばかりではない
逆に言うと、それを分かっておけば、止められることもあるのではないでしょうか?
自分今、流されてないかな?
それは本当に自分の意思かな?
時代的に個人の時代といいますが、本当にしたいこと、本当に感じたい感情を感じれるようになるために、心理学を活用していきましょう!
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こころと言葉 礒村 博之
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