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ココロリハ設立へ


はじめに

長年理学療法士として病院で勤務してきた中で、解決したい課題があり、この度独立を決意して準備を進めております。
まだ病院勤務の状態なので実名は伏せさせていただきます、諸々決まったら公開します。

さっそくですが、私が解決したい課題は

退院後の心臓リハビリテーションの普及

です。

心臓リハビリテーション(以下、心リハ)に携わっている方にとっては既知のことと存じますが、高いエビデンスを有する心リハにも関わらず、退院後受けられる場所が少ないのが現状です。

なぜ、心リハが普及していないのか

私の中で理由は以下の2点と考えております。

外来心リハ運営の難しさ

退院後の心リハとして最もイメージしやすいのは外来心リハだと思います。
循環器内科や心臓血管外科を標榜している病院であれば一定数外来心リハを提供してますが、それでも少ないくらいです。

しかし、昨今の医療情勢から考えると、地域での外来心リハを支える立役者になってほしいのはかかりつけ医になれるクリニックや診療所です。
クリニックや診療所で外来心リハを行っているところは非常に少ないのが現状です。

その理由として大きいのが経営における採算性であると考えています。
具体的には

  1. 外来患者数が少ない

  2. 常勤の理学療法士を雇用するとコスパが悪い

  3. スペースがない

これらの理由から外来心リハの必要性はわかっていて提供はしたいけど、実行できない循環器内科のクリニックが多いと推察しております。

私は現在、特に1と2の課題を解決するための準備を進めています。
試験運用が必要ですが、構想通りにいけば十分に採算がとれ多くの患者様や利用者様にとって有益なサービスを提供できると考えています。

心リハの経験があるセラピスト不足

心リハはセラピストがいなくても提供できるのですが、実際にセラピストなしで運用することは難しいと考えています。
超高齢社会に突入した現代において、心リハとは言っても腰や膝などの整形外科的問題、脳梗塞などの脳神経外科的問題など、重複障害を有する方への対応は避けて通れません。

実際、私も入院・外来の心リハを長年担当しておりますが、これらの問題から心リハ継続が難しい方は珍しくありません。

そこで次なる課題が心リハの知識や経験を有するセラピストの数の問題です。
心リハを提供している医療機関が少ないのも事実ですが、心リハに興味関心を持って取り組んでいるセラピストは私の肌感覚的には全体の5%にも満たないと感じています。

つまり、クリニックで外来心リハを導入しようとしても心リハの経験を有するセラピストを雇用することは非常に壁が高く、継続するにはさらに高いハードルがあります。

私は様々な媒体を利用して、心リハに興味関心を持ち、クリニックでの心リハに従事できるレベルの理学療法士、作業療法士を育成したいと考えております。

実際に、セラピスト向けのセミナーなども実施しておりますし、養成校で非常勤講師も担当しております。
今後はもっと多くの方が学べる環境を準備したいと考えております。

心リハの普及発展が健康寿命を延伸する

私はそう信じています。
現代社会において、長生きは当たり前となりました。
人生100年時代において、今後必要になるのは”健康で長生き”です。

医療の進歩に健康が追いついていない現状を打破する一つの方策が地域での心臓リハビリテーションであると考えています。

心リハというと、心臓が悪くないとできないと思われがちです。
医療保険下においては、そういうことになります。
しかし、心臓が悪くなる前、予備軍の段階から心リハを導入することが望ましいことは言うまでもありません。

私は、医療保険、介護保険などの公的サービスはもちろんですが、それだけではまかないきれない方々にも心リハをベースとした包括的疾病管理プログラムを提供したいと考えております。

私一人の力では到底不可能です。
循環器内科医師をはじめ、看護師、薬剤師、栄養士、健康運動指導士、臨床心理士、MSW、CMなど多職種との協働が不可欠となります。

今までにない、新しい心リハソリューションで地域医療と健康寿命を共創していきたいと考えております。

今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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