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(無料)子どもの『集中力』を引き出す環境の作り方

「集中しなさい!」
「勉強に身が入ってないよ!」

そう言われても、なかなか集中できない…。
大人でも、「やるべきことがあるのに、ついスマホを触ってしまう」ことがありますよね。

実は、集中力は「努力」ではなく、「環境」から生まれるものなんです!
「集中できない」=「意志が弱い」ではなく、環境を整えるだけで驚くほど集中しやすくなることが分かっています

今回は、子どもが自然と集中できるようになる「環境の整え方」を3つご紹介します!

1. 「とりあえず始める」だけで集中力は高まる


やる気が出ないとき、多くの人は「やる気が出るのを待つ」傾向があります。
しかし、心理学では「作業興奮」と呼ばれる現象があり、「とりあえず始める」ことで脳が活性化し、やる気と集中力が高まることが分かっています。
行動することで脳の側坐核からやる気ホルモンが分泌され、それがやる気となるんです!

〈実際の場面では?〉

ケース1:宿題に取りかかるのが遅い場合
✖「やる気が出たら始めよう」
→ 待っている間に、スマホやゲームに気を取られ、さらに集中しづらくなる。

◎「とりあえず1問だけやってみよう!」
→ 始めてみると意外と集中でき、そのまま続けやすくなる。

また、「1ページ終わったらやめてもいいよ」と伝えると、「少しだけなら」とハードルが下がり、スムーズに始めやすくなるのもポイントです。

考え方のヒント:
やる気が出るのを待つのではなく、「とりあえず5分だけやってみよう!」と行動を促すことで、集中しやすくなる。

2. 「勉強する場所」と「遊ぶ場所」を分ける(刺激制御)


集中力を妨げる大きな要因のひとつが、「環境」です。
特に、「スマホやゲームが目に入る場所で勉強している」と、無意識のうちに気を取られやすくなります。
実際にスマホをいじらなくても、視界に入っているだけで集中力が落ちることが知られています。

〈実際の場面では?〉

ケース2:リビングで勉強しているが、集中が続かない場合
✖「スマホを横に置いて勉強する」
→ 通知が気になり、ついスマホを手に取ってしまう。

◎「スマホは別の部屋に置いて勉強する」
→ 視界に入らないことで、意識が勉強に向きやすくなる。

また、「ダイニングテーブルは食事をする場所」「勉強は机の上」など、空間ごとに役割を分けるだけで、集中力が高まりやすくなることが分かっています。

考え方のヒント:
集中したいときは、「遊びの要素」が少ない場所を選び、勉強とリラックスする環境を分けることで、作業に没頭しやすくなる。

3. 「25分集中×5分休憩」のリズムを作る(ポモドーロ・テクニック)


「長時間集中し続ける」のは、大人でも難しいこと。
実は、「短い時間集中して、こまめに休憩を挟む」ほうが、集中力を持続させやすいことが分かっています。

〈実際の場面では?〉

ケース3:ダラダラ勉強してしまう場合
✖「2時間ぶっ通しで勉強しよう!」
→ 集中が続かず、途中でスマホを触ってしまう。

◎「25分集中して、5分休憩を取る」
→ 時間の区切りがあることで、短時間でも集中しやすくなる。

この方法は「ポモドーロ・テクニック」と呼ばれ、25分×4回(合計2時間)を1セットにすると、学習効果が高まると言われています。

考え方のヒント:
「短時間集中×休憩」を繰り返すことで、脳が疲れすぎず、長時間でも効率よく学習できる。

まとめ:集中力は「努力」ではなく「環境」で決まる!


今回ご紹介した3つのポイント:
1. 「とりあえず始める」だけで集中力は高まる(作業興奮)
2. 「勉強する場所」と「遊ぶ場所」を分ける(刺激制御)
3. 「25分集中×5分休憩」のリズムを作る(ポモドーロ・テクニック)


「集中できない」のは、本人の性格や能力の問題ではなく、「集中しやすい環境が整っていないだけ」ということがほとんどです。

「意志の力」に頼るのではなく、「環境を工夫することで、自然と集中できる状態を作る」ことを意識してみてください!

次回予告:子どもが「失敗を恐れなくなる」心理技術とは?


失敗を怖がるあまり、挑戦できなくなる子どもは少なくありません。

次回は、「失敗を怖がらず、チャレンジできるようになる思考法」を心理学の視点から解説します!

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