母を許した話
何年前だったか、おそらく6、7年前に実母に電話で文句を言いました。私にとって大きな出来事になったので、このことについて書いてみようと思います。
そのときの私は興奮していて、言った内容もちゃんと覚えてないぐらいですが、子どもの頃にされて嫌だったことの一部をぶちまけました。
なぜ、そんなことになったかと言うと、モラハラ夫とケンカして、夫が「mが怒って手がつけられない」と私の母に電話したことがきっかけ。
そのときに母は良かれと思って私をなだめたのですが、本当にカチンときてしまいました。子どもの前でケンカはよくない、というようなもっともなことを言われたのですが、痛いほどわかっていて、その分のフォローを心がけていただけに嫌でした。
「そもそもこの夫と結婚するほどに自信をなくしたのはお母さんのせいだ!」という気持ちが高まって、あれこれと言いました。
・お母さんは、お父さんが怒鳴らない人だから、私の気持ちはわからない
・お母さんだって子どもの前で怒ってばっかりだったよ
・怒ってないときも不機嫌で嫌だったよ
・自分に自信がないから変な人を選んじゃったんだよ
・「働かざるもの食うべからず」って言われて、苦労しなきゃと思ったんだよ
そんなことを一気に言ったような気がします。
あの時は、私の勢いにおされて、夫とのケンカは終わりました。
その後、このことについて母とは話していませんが、とてもスッキリしました。
子どもの頃のことは、言おうとすれば、まだまだ触れていないこともあるのですが、スッキリしたことにより、言う必要を感じなくなりました。親に文句を言ってはいけないと頑なに信じていたのですが、それを言う効果は私にとっては絶大でした。
子どもの頃のつらかった気持ちが、あのときの電話でほとんど成仏してくれたような気がします。
母も私の話を完全に理解したわけではないでしょうし、母側の言い分もあるはずですが、反論したり、私が悪いとは言ってこないので、とても助かってます。
子どもの頃は、母のとことんまで向き合ってはくれないところが嫌でしたが、このことについては言ったら私の気が済んでしまって、あまり向き合いたくはないので、母のそんな性質が好都合でした。
そして、モラハラ夫もしょせん私が本気を出せば黙るぐらいの小心者で、恐るるには足らない人だということもこのときにはっきりと体感することができました。
今、食事が摂りにくくなっているという夫の弟も、たとえ昔のことでも、育ててもらった恩があってもかまわずに、親に直接文句を言えば、スッキリするのにな、と思っています。