"TERRE DES HOMMES"をChatGPTで訳すプロジェクト始動 第3回 -はじめに(2)-
声優ナレーター佐々木健です。
なかなか好評をいただき、調子に乗ってきました。
今日は、はじめにの後半になります。
それでは、Let's ChatGTP! w
この翻訳を叩き台に、直感的にサン=テグジュペリになりきって翻訳をしてみました。はじめにはここまでです。
ぼくはいつも、初めて飛行機に乗ったアルゼンチンの夜を思い出します。それは真っ暗な夜で、広い平野に散らばるまばらな明かりが、星のようにキラキラ光っていました。
暗闇の中で光る地上の星は、誰かがそこにいることを、そこで暮らしている人がいることを表していて、不思議な気持ちになりました。
あの星では、本を読んだり、誰かのことを想ったり、おしゃべりを楽しんでいるのかもしれない。
その向こうの星では、宇宙について考え、アンドロメダ星雲を観測することに情熱を注いでいる人がいるのかもしれない。
またあの星では、恋人たちが愛をささやきあっているのかもしれない。
地上に寂しく点在するその星たちは、儚く愛おしいものです。
詩人の星、教師の星、大工の星も、もちろんあるでしょう。
でもそんな中、窓の閉じた星、明かりの消えた星、明かりを灯すことをやめた星もたくさんあります…。
もっと互いに絆を深めようとしなきゃいけない。遠くに見える輝く星、つまり近くに住む誰かと、少しずつ距離を縮めようと努力をするべきなんです。
解説的なこと
飛行機から見る眼下の風景。そこに見える家々の灯りは星々の煌めきに見えたようです。素敵ですよね。少しやり過ぎかもしれませんが、Le Petit Princeに出てくる、王さまの星、みえっぱりの星、のんだくれの星、しごとにんげんの星、あかりつけの星、ちりのはかせの星がそこから連想されたと考えるのも、言い過ぎではないようにも思います。後半はそんなテイストで翻訳(意訳?)しています。
そして「絆」と言う言葉を、ここで登場させる事も許していただけるのではないでしょうか?そうキツネと王子くんの絆のように、少しずつ、少しずつ距離を縮めて行って、お互いにかけがえのない存在になる「絆」。
過酷な状況の中にいる時、日常の素晴らしさを感じますよね。ああ、こんなことなら、もっと仲良くすれば良かった。もっと楽しめば良かった。そんな事を飛行機の操縦席で感じたのでしょうか?
イラスト:@kokorojin x Midjourney
最後に「はじめに」の全文も載せておきます。
地球の詩 はじめに
親友のアンリ・ギヨメにこの本を贈ります。
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ
地球(Terre)は、ぼくたちに本よりも多くのことを教えてくれます。なぜなら自然は、ぼくたちの思う通りにはならないからです。
人は自然に戦いを挑む時、はじめて自分自身の非力さを発見します。そして、道具を手にするのです。農夫なら鍬(くわ)や耕運機とかね。農夫は畑を耕すことで、少しずつ自然のことを知ります。彼らがやっと解き明かした真実は、地球にとってはごく当たり前のことなのです。
同じように空を飛ぶこと、定期郵便飛行で空を飛ぶと言うことは、あらためて人間の非力さを感じさせ、自然に挑む難しさを痛感させるのです。
ぼくはいつも、初めて飛行機に乗ったアルゼンチンの夜を思い出します。それは真っ暗な夜で、広い平野に散らばるまばらな明かりが、星のようにキラキラ光っていました。
暗闇の中で光る地上の星は、誰かがそこにいることを、そこで暮らしている人がいることを表していて、不思議な気持ちになりました。
あの星では、本を読んだり、誰かのことを想ったり、おしゃべりを楽しんでいるのかもしれない。
その向こうの星では、宇宙について考え、アンドロメダ星雲を観測することに情熱を注いでいる人がいるのかもしれない。
またあの星では、恋人たちが愛をささやきあっているのかもしれない。
地上に寂しく点在するその星たちは、儚く愛おしいものです。
詩人の星、教師の星、大工の星も、もちろんあるでしょう。
でもそんな中、窓の閉じた星、明かりの消えた星、明かりを灯すことをやめた星もたくさんあります…。
もっと互いに絆を深めようとしなきゃいけない。遠くに見える輝く星、つまり近くに住む誰かと、少しずつ距離を縮めようと努力をするべきなんです。
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