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医師の説明を難しいと感じたあなたへ:安心して治療を進める3つのポイント
病気の診断があって治療が始まった頃というのは、医師からの説明が難しくてどうしていいかわからない。ということが起こりますし、自分の状況が受け入れられていない時期の方もいらっしゃいます。
この時期はとにかく慌ただしく自分以外の周りだけが時間が過ぎ去っていくような感覚になったりもします。
そして初めて聞く専門用語や病気の状態、治療の流れ・・・ただでさえ受け入れがまだな状況での医師からの説明というのは、「なんだかよくわからないけど、先生がそういうのなら・・・」という感じで流れてしまうこともあるものです。難しいと感じても、それを聞き返すほどの気持ちの余裕もないこともあります。
もし現在このような状況の場合、これからあなたが安心して治療を進めていくための3つのポイントをお伝えします。
1.自分以外の人にも同席してもらう
診察や治療の時、慣れない場所へ一人で行くのは心細いものです。だからこそ、遠慮せずご家族などに付き添いをしてもらうのはどうでしょうか。
特に医師からの説明が予測される、診断時・治療開始~数回、検査後の説明などなどは、あなただけでなくご家族も一緒の方が情報も共有できます。さらに、わからないこと・難しいと感じる部分へ質問をしてもらうよう予めお願いしておくこともできます。
一人で抱え込まない。
ということが、これからの安心して進めていくうえで大切になっていきます。
2.メモを取る
医師の説明は一度で理解するのが難しいことがあります。医師が病状説明や治療に関することを用紙に手書きで残すこともあります。ですが、それだけだとわかりにくい・難しいこともあります。
そのため、診察中(診察室を出てからでも大丈夫)や治療後、重要なポイントをメモに残す、ということをやってみるのはどうでしょうか。
次回の診察の前にそのメモを見直して、疑問点や確認したいことを整理しておくのも医師と話しやすくなります。
さらにメモを見返すことで、自分の状況の理解を深めることができ、安心した治療につながっていきます。
3.医師に説明を書いてもらう
もし診察中に理解できない部分があれば、医師にその内容を書いてもらうようにお願いして大丈夫です。「書いてもらってもいいですか?」と素直に伝えると、多くの医師は文字や絵を描いて説明をしてくれますよ。
文字にすることで、ゆっくり読み返すことができますし、家族や友人にも確認してもらいやすくなります。
理解することができないことが増えると、不安が募ってしまうこともありますよね。それを避けるためにも、わからないことはそのままにせず、ご自分が納得できるまで医師や看護師に質問して大丈夫なのです。
私の母の話しになりますが、旅先で左の膝のお皿を骨折するという大けがをこの夏に負いました。自宅近くの整形外科に通うようになり、しばらく付き添っていたのですが、やはり一人で診察を受けていなくてよかったな・・・と思うのが正直なところです。
一人だと「あれも聞かなきゃ、コレも聞かなきゃ」となり、結局、肝心なことが抜けていたことが何度かあったのです(メインは母なので私は最後の一手で質問をするようにしていました)。
さらにリハビリの先生との距離感も「緊張するし怖い」という言葉もあり、母とリハビリの先生との信頼関係が積み重なるまで、そばで見守っていました。
医療者は意外と第三者がいると説明も丁寧になるもの。第三者だから気が付く疑問・質問もあるのです。
「家族の負担になるから・・・」と思いがちですが、一人で抱え込んで心が苦しくなるよりも、思いきってご家族などの第三者に協力をお願いするのも一つだと、看護師としても患者家族としても大切だと考えております。
最後に、医師が話している内容を理解できなくても、それはあなたのせいではありません。誰でも最初は難しいものです。自分のペースで安心して治療を進めるために、家族や医療スタッフのサポートを堂々と受けてください。
医師への伝え方がわからない、家族に協力を依頼しにくいなど、周りに言えない心の声がありましたら、遠慮なくこちらにご相談にいらしてくださいね。
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あなたの心を大切に、これからの治療を安心して進めていけますように。
患者さんとご家族が心穏やかになる かかりつけカウンセラー
岡田聡子